レポート

道内「後継者不在企業」動向調査(2018年)

後継者不在率73.5%、全国9地域中、最も高い水準に ~ 「非同族」を後継者候補とする企業は30.6% ~

はじめに

地域の経済や雇用を支える中小企業。しかし、近年は後継者が見つからないことで、事業が黒字でも廃業を選択する企業は多いと見られている。経済産業省が2017年10月に公表した試算では、今後10年間で70歳を超える全国の中小企業経営者は約245万人と推計。同省は、2025年頃までに約650万人の雇用と約22兆円分のGDP(国内総生産)が失われる可能性を指摘している。こうした中小企業の休廃業が相次げば地域経済の衰退や雇用喪失を招きかねないとして、国や都道府県、地域金融機関などが中心となって事業承継への支援を強化するなど、日本企業の後継者問題は官民ともに喫緊の課題として捉えられている。

帝国データバンク札幌支店は、2018年10月時点の企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録)及び信用調査報告書ファイル(約180万社収録)をもとに、事業承継の実態について分析可能な道内企業1万843社を対象に、後継者の決定状況など後継者問題と事業承継動向について調査を行った。

調査結果

  1.   2018年における道内企業の後継者不在率は73.5%と、全国平均の66.4%を7.1ポイント上回り、全国9地域で最も高い(P5図参照)。業種別では、「サービス業」が78.0%、売上規模別では「1億円未満」が82.1%で最も高い。
  2.   道内1万843社のうち、詳細な後継候補が判明している2871社の後継候補として最も多いのは「子供」の52.2%。また、就任経緯が判明した1万803社の代表就任経緯を見ると、全体の38.4%が「同族承継」となった。
  3.   2016年以降に事業承継が行われたことが判明した企業の社長を就任経緯別に見ると、2018年は「同族承継」の割合が最も高く37.6%、次いで「内部昇格」は30.6%となった。また、社外の第三者が就任した「外部招聘」は7.8%となった。
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