レポート新型コロナウイルス感染症に対する愛知県企業の意識調査

「マイナスの影響」見込みが66.7%、全国を上回る ~ 業界別では「卸売」が最多、75.3%が「マイナスの影響」見込む ~

2020/03/13
BCP  アンケート

はじめに

中国の湖北省武漢市を中心に発生し、世界的に拡大している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が全国的な広がりをみせている。既に大規模イベントの中止や商業施設の営業時間短縮、テレワーク・時差出勤などが各地で行われている。さらに、全国の小中学校や高校、特別支援学校に対する臨時休校の要請など、国民生活だけでなく、経済活動にも大きな影響を及ぼすと考えられる。

愛知県は、北海道に次いで全国で2番目の感染者数となっており(3月12日現在)、警戒感が広がっている。また、中国便、韓国便を中心とした路線の運休などで中部国際空港の国際線が週200便を割り込む見込みとなっているなど、地元経済に深刻な影響を与えている。

帝国データバンク名古屋支店は、新型コロナウイルス感染症に対する愛知県企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2020年2月調査とともに行った。

■調査期間は2020年2月14日~29日、調査対象は愛知県の1434社で、有効回答企業数は624社(回答率43.5%)。全国は2万3668社で、有効回答企業数は1万704社(回答率45.2%)

調査結果

  1.   新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響について、『マイナスの影響がある』と見込む愛知県企業は66.7%となり、全国(63.4%)を3.3ポイント上回った。内訳をみると、「既にマイナスの影響がある」が32.7%(全国は30.2%)、「今後マイナスの影響がある」が34.0%(同33.2%)。「影響はない」とする企業は14.9%(同16.9%)だった一方で、『プラスの影響がある』(「既にプラスの影響がある」と「今後プラスの影響がある」の合計)と見込む企業は1.8%(同1.7%)にとどまった。なお、『マイナスの影響がある』を見込む企業は、東京は65.6%、大阪は68.4%。
  2.   『マイナスの影響がある』と見込む愛知県企業を業界別にみると、『卸売』が75.3%で最多、次いで『運輸・倉庫』が75.0%と7割台で続いた。『製造』も68.8%と高水準となり、『小売』が65.4%、『不動産』が60.0%と6割台。一方、『マイナスの影響がある』と見込む愛知県企業を従業員数別でみると、『1000人超』が75.0%で最多。次いで『21人~50人』が71.3%、『51人~100人』(68.4%)、『6人~20人』(66.9%)が続いている。
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