レポート道内企業の「ロシア貿易」状況調査

ロシアと「直接輸出入」を行う道内企業37社が判明 ~ 道内サプライチェーン、二次取引含め最大435社を形成 ~

2022/04/18
海外

はじめに

ウクライナ侵攻を行ったロシアへ対する経済制裁の今後が注目されるなか、地政学的・歴史的背景などから道内企業に及ぼす影響も懸念される。こうしたなかで、ロシア国内の企業と直接取引を行う道内企業について調査を行ったところ、ロシアとの直接輸入・直接輸出を行う一次取引関係にある企業は37社に上ることが判明した。加えてこうした一次取引企業と取引関係を有する二次取引企業は398社に及ぶことが判明した。この結果、ロシアと直接・間接的に取引関係を有してサプライチェーンを形成している企業は最大435社に上ることが分かった。その内訳を見ると輸出関連企業が248社、輸入関連企業が191社だった(重複先含む)。

また435社のうち相手国であるロシアとの密接度について個別に調べたところ、ロシアと直接取引があり主力納入・調達先が同国である一次取引先企業(6社)及びこの一次取引企業が主力納入・調達先に該当する二次取引企業(7社)を合わせた「サプライチェーン上『密接な関係』にある」企業は13社(3.0%)だった。このほか二次取引企業でこの13社のうちの一次取引企業との関係が「通常先」と位置付けられるなど「概ね関係がある」企業は171社(39.3%)となり、これらを合わせると、435社のうち約4割に該当する184社がロシア貿易と比較的結びつきの強い関係にあり、今後、対ロ貿易制限等の影響をより強く受ける可能性もある。


■一次取引企業とは、帝国データバンクの調査報告書データから判明したロシア国内の企業(現地法人など)と取引を直接行う企業。二次取引企業とは、直接貿易企業と取引関係にある企業で、ロシアと間接的な貿易関係の有無は含めていない。なお、取引関係の有無は各調査時点の情報に基づく

調査結果

  1.   ロシアとのサプライチェーン、最大で道内企業435社が関係
  2.   ロシアからの輸入企業では水産関連業種が目立つ
詳細はPDFをご確認ください

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