レポート2020年の「周年企業」と「長寿企業」の実態調査（九州・沖縄地区）

はじめに

来る2020年は、大阪万国博覧会が開催された1970年に創業した企業は50周年を、第一次世界大戦が終結し、戦後恐慌と呼ばれる1920年(大正9年)に創業した企業は100周年を、それぞれ迎える。

企業にとって節目の年を迎えることは、長い業歴・沿革を振り返る機会でもあり、自社の強みやアピールポイントを再認識する契機にもなり得る。

帝国データバンク福岡支店では、企業概要データベース「COSMOS2」（約147万社収録）から、九州・沖縄地区（以下、九州）に本社を置き、2020年に創業から10年刻み（ただし、200周年以降は50年刻み）の節目を迎える企業（個人経営、特殊法人を含み、宗教法人を除く）を抽出し、「周年企業」として集計。また、2020年に100周年を迎える企業を含めた創業100年以上の企業を抽出し、「長寿企業」として集計した。なお、同様の調査は2018年12月に続いて10回目。

調査結果

1.   2020年に節目となる「周年」を迎える企業は1万7731社。「40周年」が3080社（構成比17.4％）で最多。「100周年」は99社（同0.56％）
2.   「周年」企業を業種別にみると、「建設業」が5158社（構成比29.1％）で最多。100周年では「卸売業」、50周年と30周年では「建設業」が最多と、業種別構成は周年ごとにバラつきがある
3.   「長寿」企業は2914社。「明治時代」の創業が1638社（構成比56.2％）で最多
4.   「長寿」企業を業種別にみると、「製造業」と「小売業」が計1495社（構成比51.3％）で半数を超えた。地域別では「福岡県」が884社（構成比30.3％）で最多