レポートTDB景気動向調査2024年4月(東海ブロック・静岡県)

景気DI

前月比

今月の特徴

43.0

▲ 0.1

4カ月連続で悪化

概況

「静岡」の景気DIは43.0にとどまり、4カ月連続で全国を下回った。企業からは「バス業界はインバウンド需要が回復、国内の地場の需要も増加している」(運輸・倉庫)といったインバウンドの恩恵を受けた一方で、「円安による影響はあまりにも大きい」「メーカーは値上げをしてくるが消費者への転嫁が進まない」(卸売)など厳しい声も多くあがった。円安、物価高騰等により企業の稼ぐ力が失われつつあるなか、特に川下となる中小企業においては価格転嫁が進んでいないため、景気動向は一進一退が続くものとみられる。

景気DI

「静岡」は前月比0.1ポイント減の43.0に低下し、4カ月連続で悪化した。全国との比較では4カ月連続で下回り、全国順位では第22位となり、前月の第21位より低下した。なお、東海4県のなかでは、「愛知」の44.0に次いで2番目となった。

規模別DI

「大企業」は前月比1.2ポイント増の50.8となり、良否判断の分かれ目となる50を3カ月ぶりに上回った。「中小企業」は同0.4ポイント減の41.8にとどまり、低水準となった。「大企業」と「中小企業」の規模間格差は前月より1.6ポイント拡がり、9.0ポイント差となった。

業界別DI

『金融』が前月比横ばいの58.3となり、7カ月連続でトップとなった。一方、『農・林・水産』は同11.1ポイント増の33.3となったが、6カ月連続で最下位となった。なお、改善した業界は同11.1ポイント増の『農・林・水産』など5業界となり、悪化した業界は『小売』など3業界となった。

先行き見通しDI

「3カ月後」は45.2(前月46.3)、「6カ月後」は47.0(同48.5)で前月を下回ったが、「1年後」は49.6(同48.9)で前月を上回った。規模別では「大企業」が2カ月連続で3指標全てで50を上回り、業界別では『金融』『不動産』『運輸・倉庫』が3指標全てで50以上となった。

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