レポートTDB景気動向調査2022年6月(九州ブロック・沖縄県)

景気DI

前月比

今月の特徴

42.4

2.1

2カ月ぶりの改善

概況

円安やエネルギー価格の上昇で仕入コストが増している。しかし同業他社との競争により価格転嫁が進んでいない事例なども聞かれ、企業活動への影響が懸念される。一方で、V-RESASによると、滞在人口はコロナ前の水準まで回復し、入域観光客数の増加も続いている。このような背景からアフターコロナを見据えたホテル建築などの大型物件の再始動や県内への投資活動が進んでいる。加えて、円安により外国人観光客の誘客には好影響といえ、これらのことから観光関連産業を中心に周辺業界においても景況感の回復が期待される。

景気DI

「沖縄」は前月比2.1ポイント改善し、42.4となった。感染者数は高止まりとなっており、物価上昇による経済活動への影響が懸念される。一方で、入域観光客数は前年を上回っており、観光関連産業を中心に景況感が回復し、全体の景況感を押し上げた。その結果、『全国』(41.4)、『九州』(42.2)を上回った。

規模別DI

「大企業」(37.9、前月比2.1ポイント減)は2カ月連続で悪化した。しかし、「中小企業」(43.1、同2.7ポイント増)は5カ月連続で改善、「中小企業」のうち「小規模企業」(42.9、同5.5ポイント増)は2カ月連続で改善し、全体を押し上げた。

業界別DI

前月と比較可能な7業界中、4業界が改善、1業界が横ばい、2業界が悪化した。『小売』(前月比16.7ポイント減)、『運輸・倉庫』(同11.1ポイント減)となったが、『不動産』(同5.0ポイント増)、『サービス』(同4.1ポイント増)、『建設』(同3.0ポイント増)が伸長し、全体を押し上げた。

先行き見通しDI

3カ月後が45.6(前月44.7)、6カ月後が47.3(前月47.1)、1年後が49.4(前月49.6)となった。観光関連産業の回復、海外観光客の受け入れ再開などの明るい材料が増加しているが、コスト上昇の影響を懸念し、1年後は3カ月ぶりに悪化した。

「九州ブロック・沖縄県(2022年6月)」の詳細