レポートTDB景気動向調査2024年11月(九州ブロック・熊本県)

2024/12/04
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

50.6

2.4

2カ月連続で改善

概況

「熊本」の景気DIは前月比2.4ポイント増の50.6と2カ月連続で改善した。「最低賃金の引き上げが苦しい」(小売)と先行きを不安視する声が引き続きみられる一方、「観光とインバウンド需要が好調」(不動産)、「設備投資、土地売買の案件が増加中」(サービス)と明るい話題が多い。県内では半導体関連の設備投資が活況で、景気DIは景気判断の分かれ目となる50のラインを7カ月ぶりに上回った。新型コロナ禍の収束に伴い人流の回復もみられるため、景気動向は緩やかな回復傾向で推移していくとみられる。

景気DI

「熊本」の景気DIは50.6で前月比2.4ポイント増と2カ月連続で改善した。『九州』(47.2)も同0.8ポイント増となり、「全国」(44.4)も同様に同0.1ポイント増となった。なお、「熊本」の都道府県別順位は第2位(前月第3位、前年同月第2位)と前月から1ランク上がった。

規模別DI

「大企業」の景気DIは60.0と前月比5.0ポイント増となり、「中小企業」も49.7と同2.2ポイント増となった。16カ月連続で「大企業」が「中小企業」の景気DIを上回り、規模間格差(大企業-中小企業)に関しては「大企業」の改善幅が大きかったため、10.3ポイントに広がった。

業界別DI

9業界中、『農・林・水産』『建設』『不動産』『製造』『卸売』『小売』『サービス』の7業界が前月から改善した一方、悪化した業界は『金融』のみであった。『運輸・倉庫』に関しては横ばいであった。TSMC第2工場の建設工事が予定され、企業関係者の往来などでインバウンド需要も好調で改善した業界が多かった。

先行き見通しDI

先行き見通しDIは「3カ月後」が52.5(前月49.6)、「6カ月後」は52.1(同50.0)、「1年後」は50.9(同49.9)となった。企業の設備投資意欲が旺盛なほか、懸念されていた個人消費に関しても持ち直しの動きがみられる。明るい話題を受け今後への期待感が高まり、全ての指標が前月から改善した。

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