景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
---|---|---|
39.2 | 0.8 | 2カ月ぶりに改善 |
概況
企業からは、「コメの価格上昇に伴い生産者の農業機械の購買意欲が上昇」(製造、小規模企業)、「コメの価格上昇が、生産者による設備の更新や、農薬・肥料の前倒し購入につながっている」(卸売、中小企業)など、農林水産業のDI改善を裏付ける声がみられた。一方、「公共工事の発注が少なく業界全体が静か」(建設、中小企業)と建設業を取り巻く厳しい声が多く、「働き方改革による仕事量の制限や、経費の上昇、人件費の高騰」(サービス、中小企業)と、労働環境整備を懸念材料ととらえる向きもあり、今後の動向が注目される。
景気DI
「山形」の景気DIは前月比0.8ポイント改善して39.2を示した。『全国』は同0.1ポイント改善の44.4、『東北』は同0.4ポイント改善の40.6と、いずれも前月から改善した。「山形」のDIは令和6年1月に36.4を示して以降、緩やかに改善傾向にはあるが、依然としてDIは40を下回る。
規模別DI
「大企業」が前月から4.0ポイント下回る39.3で、3カ月ぶりに悪化した。「中小企業」は前月から1.3ポイント改善の39.1と2カ月ぶりに改善、うち「小規模企業」は前月から2.7ポイント改善の40.4となった。「小規模企業」のDIは今年初めて40を上回り、改善が顕著であった。
業界別DI
業界別では、農産物価格上昇の影響か『農・林・水産』が3カ月連続で改善、その他は『製造』『小売』『運輸・倉庫』『サービス』が前月から改善した。特に『製造』は前月から5.5ポイントと大きく改善したほか、『小売』は3カ月ぶりでの改善。『金融』『建設』『不動産』『卸売』の4業界は前月から悪化した。
先行き見通しDI
「3カ月後」は前月から0.8悪化の38.6、「6カ月後」は同0.3改善の41.3、「1年後」は同0.1悪化の43.6を示した。「3カ月後」「1年後」の見通しは前月比において3カ月連続で悪化を示したが、「6カ月後」以降の見通しDIはいずれも40を上回り、今後の景況回復への期待がみてとれる。