景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
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43.7 | -0.8 | 2カ月連続悪化 |
概況
三重県内企業の景気DIは2カ月連続で悪化。物価高を背景にして商流上、消費者に近い『小売』や『サービス』といった業界の低迷が目立った。県内企業からは「年末年始を終え、急速に動きが鈍化してきた」(飲食店)、「自動車産業向けでは新規立ち上げに拠る新部品の発注等が少なく、現状の部品の共通化がより進み、ますます格差がつく」(機械器具卸)と不安な声が聞かれた。大企業のDIが5カ月ぶりに改善したのは良い兆しだが、コスト高が続く環境下に加えて株価や為替の動向など不安定要素もあり、県の景況感は当面は一進一退が続くとみる。
景気DI
三重県内企業の景気DIは前月比0.8ポイント減の43.7となり、2カ月連続の悪化。ただし、前年同月を1.3ポイント上回り、全国DIに対しても0.1ポイントながら2カ月ぶりに上回った。なお、都道府県別順位は16位で前月と変わらず。東海4県の中では前月と変わらず2位。
規模別DI
「大企業」は前月比3.9ポイント増の43.3と5カ月ぶりに改善。一方「中小企業」は同1.3ポイント減の43.8に悪化、このうち「小規模企業」は同2.1ポイント減の45.1に悪化した。規模間格差は縮まったものの「中小企業」が「大企業」を0.5ポイント上回り、逆転現象は5カ月連続となった。
業界別DI
前月と比較可能な8業界では、『建設』、『不動産』、『製造』、『卸売』の4業界が改善。一方、4カ月連続で業界別最下位となった『運輸・倉庫』をはじめ、『農・林・水産』、『小売』、『サービス』の4業界が悪化。特に『小売』は前月比で最も大きな9.5ポイントの悪化。
先行き見通しDI
「3カ月後」45.8(前月45.1)、「6カ月後」46.2(同45.3)、「1年後」46.4(同45.5)と全てで前月を上回り、先行きへの不透明感が若干緩和されたが、業界別では『運輸・倉庫』、『小売』が特に低位で、各種値上品目の増加や人手不足といったマイナス面が響いている。