レポートTDB景気動向調査2020年7月(北陸ブロック・福井県)

2020/07/01
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

24.5

▲ 0.6

3カ月ぶりに悪化

概況

「福井」は緊急事態宣言が発令された4月以降、DIは4カ月連続の20台が続いている。業界の声をみると、『建設』では「民間企業の案件が延期や中止」、『製造』では「染色加工業者の週休3日」「機械製造の週休3日~6日」等の声が聞かれる。緊急事態宣言の解除を受けDIが多くの業界で前月比改善したほか、先行きの改善見通しを予想している。ただ、大都市圏にみられる新型コロナウイルス感染拡大の再拡大は、ものづくりに特化した福井県に及ぼす影響が大きく、今暫くは弱含みが続くとみる。

景気DI

「福井」の景気DIは前月比0.6ポイント減の24.5となり3カ月ぶりに悪化した。2020年4月にDIが20台を示して以来4カ月連続の20台である。北陸4県すべてが20台のDIだが、前月比減は「福井」のみで、全国順位は最下位の47位(前月40位)である。

規模別DI

「大企業」(34.7)は前月比1.4ポイント増と3カ月連続の改善、「中小企業」(21.7)は前月比1.4ポイント減、「小規模企業」(24.0)は同4.1ポイント減となり、「大企業」のみに改善がみられた。格差(大企業-中小企業)は、前月比2.8ポイント増の13.0と過去1年間で最大の乖離となった。

業界別DI

10業界中『建設』『小売』『その他』の3業界のDIが悪化した。『建設』(34.0)は最大の下げ幅を示し前月比5.1ポイント減、『小売』(25.0)は1.7ポイント減となったが、『運輸・倉庫』(23.3)は前月比15.0ポイント増と最大の改善を示した。『製造』(19.7)は2カ月連続で10台と低水準が続いている。

先行き見通しDI

10業界中、「1年後」に現在より悪化する見通しとした業界はなく、一定数の回答を得た業界の中では『運輸・倉庫』が1年後43.3と最大の改善見通しを立てている。ただ県内の景気を下支えしてきた『建設』が「1年後」34.0と横ばいにあり、北陸新幹線の延伸工事にともなう特需が下火になるとみているようである。

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