レポートTDB景気動向調査2023年4月(北陸ブロック・石川県)

2023/04/01
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

47.3

1.3

2カ月連続の改善

概況

「石川」の4月の景気DIは、一部業種が押し上げる形で、コロナ禍以降で最も高い数値を示した。円安、物価高、資材調達難など後ろ向きな要素は残るが、そうした事象への対応が進められていること、ウイズコロナからアフターコロナへ向かう消費の拡大などもあり、『製造』『小売』『サービス』などの業種で先行き判断も前向きとなった。この結果をみると「石川」の景気は改善傾向に足を踏み出したとも捉えられるが、規模別や業種別で格差が生じる不安要素も残っており、その点では次月以降の動向を注目してみていく必要がある。

景気DI

「石川」の4月の景気DIは47.3(前月46.0)となり、2カ月連続で改善した。新型コロナウイルスの感染拡大が始まった2020年1月以降では、2021年12月の46.9を抜いて最も高い数値で、コロナ禍の影響は着実に収束してきている。全国順位も前月から3つ順位を上げ5位となり、引き続き上位を維持した。

規模別DI

「大企業」のDIは前月比2.9ポイント改善の52.9、「中小企業」は同1.0ポイント改善の46.2となり、規模間格差は前月の4.8ポイントから6.7ポイントに拡大した。「中小企業」を細分化した「小規模企業」のDIは前月比1.2ポイント悪化しており、規模別では格差が拡大し、明暗が分かれる動きとなった。

業界別DI

前月と比較可能な9業界のうち、改善4、横ばい1、悪化4となり、業界間で明暗が分かれた。回答数の多い『建設』『製造』『卸売』のDI改善が全体を押し上げた格好で、ウイズコロナで改善傾向にあった『小売』『サービス』は悪化に転じた。なお、『製造』のDIが50を超えたのは2019年6月以来の3年10カ月ぶり。

先行き見通しDI

「3カ月後」49.3(前月46.8)、「6カ月後」49.2(同47.7)、「1年後」48.0(同48.0)となった。今月のDIが50を超えた『製造』が引き続き50超えを予測するほか、アフターコロナに向けて業容の回復が進む『小売』『サービス』も50超えを予測するなど、一部業種で明るい見通しが示された。

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