レポート広島県 新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査（2021年1月）

はじめに

2月12日16時現在、新型コロナウイルスの影響を受けた倒産（法的整理または事業停止、負債1000万円未満・個人事業者含む）は、全国で1021件を確認している。広島県では30件、中国地方では56件が発生している。

2020年1月30日に新型コロナウイルス感染症対策本部が国内に設置されて1年が経過したが、昨年後半から感染拡大の第3波が本格化し、年明けには11都府県に緊急事態宣言が再び発出された。しかし、感染状況は本格的な改善には至らず、10都府県では引き続き3月7日まで延長されることとなった。感染抑制と経済回復の両立の模索が続くなか、広島県の企業業績への影響はどうなのだろうか。

そこで、帝国データバンクは新型コロナウイルス感染症に対する企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2021年1月調査とともに行った。

■調査期間は2021年1月18日～1月31日。調査対象は広島県に本社を置く企業538社で、有効回答企業数は262社（回答率48.7％）。本調査は2020年2月に開始し、今回で12回目

調査結果

1.   新型コロナウイルス感染症による業績への影響、「既にマイナスの影響がある」は66.4％。「今後マイナスの影響がある」は15.3％。「マイナスの影響がある」は全体で81.7％を占め、3ヵ月連続で8割を上回り、依然として高い水準で推移
2.   11都府県での緊急事態宣言を受けて「対応を講じている」企業は85.9％にのぼる。「緊急事態宣言以前と変わらない」は11.8％にとどまる。対応内容では、「都道府県をまたぐ出張や打ち合わせの削減」が65.8％で最多