レポートTDB景気動向調査2024年4月(東北ブロック・山形県)

景気DI

前月比

今月の特徴

37.9

0.3

3カ月連続で改善

概況

「山形」の景気DIは前月から0.3ポイント改善の37.9を示した。改善は3カ月連続。『全国』は同0.3ポイント悪化の44.1、『東北』は同0.1ポイント悪化の39.2を示した。「山形」のDIは改善傾向にあるものの、『全国』や『東北』と比較すると、依然として下位にとどまっている。

景気DI

「大企業」が前月から1.4ポイント悪化の35.3と、3カ月連続で悪化した。「中小企業」は前月から0.6ポイント改善の38.3と、3カ月連続で改善した。うち「小規模企業」は前月比0.5ポイント悪化の35.7となった。「中小企業」がDIを牽引した一方で、「大企業」「小規模企業」の景況感が厳しさを増した。

規模別DI

業界別では、前月から改善したのは『農・林・水産』『卸売』『小売』『サービス』の4業界。『金融』『不動産』は横ばい、『建設』『製造』『運輸・倉庫』の3業界は前月から悪化した。『小売』『サービス』が2カ月連続で改善を示したが、『建設』は5カ月連続での悪化となった。

業界別DI

「3カ月後」は41.0と前月比1.3ポイント改善、「6カ月後」は41.8と同0.6ポイント悪化、「1年後」は43.4と同2.0ポイント悪化を示した。業界別にみると、『農・林・水産』は「6カ月後」「1年後」が前月比改善だった一方で、『小売』は全指標で悪化となった。物価高が続くなか、円安による更なる物価高が懸念され、消費動向が注目される。

先行き見通しDI

企業からは、「年度初めは仕事がない。例年は公共事業の前倒し発注があるが今年はほとんど見当たらない」(建設、小規模企業)、「印刷物の受注減少。物価高騰による材料費及び管理費の上昇に価格転嫁が追い付かない」(出版印刷、中小企業)、「国内需要は伸び悩んでいるため、インバウンドで穴埋めできなければ落ち込む」(旅館・ホテル、中小企業)など、厳しい声が残る。円安による物価高への懸念や、国内消費動向などが流動的要素として残り、県内企業を取り巻く金融環境の変化と合わせて留意が必要と思われる。

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