レポート第10回 福島県内企業のメインバンク実態調査(2020年)

東邦銀行がトップを堅持、シェア4割でトップ ~ 上位10行中9行が地元金融機関、シェア8割 ~

2020/12/24
資金繰り  金融

はじめに

日本銀行のマイナス金利政策による超低金利の長期化が響き、金融機関にとって厳しい経営環境が続いている。加えて、新型コロナウイルスの感染拡大という想定外の事態にも直面し、融資先企業の業績悪化などから与信費用が増加するなど逆風が吹いている。

こうしたなか、今年9月の菅政権誕生以降、金融機関の再編圧力が高まり、生き残り競争が加速している。東北においても昨年の「福島銀行」に続き、今年11月に「仙台銀行」と「きらやか銀行」を傘下に持つ、じもとホールディングス(仙台市青葉区)が、「第4のメガバンク構想」を掲げる金融サービス大手SBIホールディングス(東京都港区)と資本業務提携を結ぶことを発表。環境変化が加速するなか、長期で安定した資金供給や債権管理、経営支援を通じた成長が期待できる取引企業の確保は、金融機関にとってこれまで以上に重要となってくる。

帝国データバンク郡山支店では、2020年10月末日時点の企業概要データベースCOSMOS2(全国147万社収録、特殊法人・個人事業主含む)から、福島県内の企業(約2万2800社)がメインバンクと認識している金融機関について抽出し集計した。

なお、福島県内における同調査は2019年12月に次いで10回目。

■本調査は帝国データバンクが独自に調査・保有している企業概要データベース「COSMOS2」に収録された企業データであるため、各金融機関がメインとして認識する実数とは異なる。また、1企業に複数のメインがあるケースでは、当該企業が最上位として認識している金融機関をメインバンクとして集計した

調査結果

  1. 福島県内の企業約2万2800社のうち、各企業がメインバンクとして認識している金融機関で最も多かったのは、東邦銀行(福島市)の9282社で、シェア(構成比)は40.70%
  2. シェア上位10行では、5位の常陽銀行(水戸市)以外の9行を地元金融機関が占めた
  3. 主要業種別でも東邦銀行が全業種で1位。上位3行はすべて地元金融機関
  4. 売上規模別でも東邦銀行がすべて1位。一方、年商「50億円以上」では、上位10行中6行が県外
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