レポートTDB景気動向調査2024年4月(北海道ブロック・概要)

景気DI

前月比

今月の特徴

42.8

0.4

3カ月連続で改善

概況

『北海道』の景気DIは、前月から0.4ポイント増の42.8となり、3カ月連続で改善した。全国(44.1)との格差(北海道-全国)は▲1.3で前月から0.7ポイント縮小。全国10地域中の順位は5位で、前月(6位)から一つ順位を上げた。

景気DI

「大企業」は前月比0.6ポイント増の45.0となり、4カ月ぶりに改善した。「中小企業」は同0.3ポイント増の42.4で3カ月連続の改善。そのうち「小規模企業」は同0.5ポイント減の41.8で、3カ月ぶりに悪化した。規模間格差(大企業-中小企業)は2.6ポイントで、前月から0.3ポイント拡大した。

規模別DI

『その他』を除く9業界中4業界が悪化した。『小売』は前月比0.5ポイント減の38.0で3カ月ぶりに悪化。『農・林・水産』(34.8)、『運輸・倉庫』(36.1)、『サービス』(46.8)は2カ月ぶりにそれぞれ悪化した。一方、『金融』は同3.3ポイント増の50.0となり、景気判断の分かれ目となる50に達した。

業界別DI

「3カ月後」45.0(前月45.2)、「6カ月後」45.2(同45.8)、「1年後」44.3(同44.4)となり、全ての指標で悪化した。業界別(『その他』を除く)では全ての指標で50以上となる業界はなく、いずれも『不動産』の先行き見通しDIが最も高い。『農・林・水産』は全ての指標で40を下回った。

先行き見通しDI

『北海道』の景気DIは3カ月連続で改善した。「インバウンドが堅調」(飲食店)という声が聞かれる一方で、多くの企業が円安や人手不足、物価高を懸念材料にあげる。「大型プロジェクト案件を抱えている地域は順調。ただ、建設現場の人手不足と資材高騰により工事遅延または延期になる案件が出てきており、不透明感が強い」(リース・賃貸)、「原材料の価格改定があり顧客からの価格転嫁に対する抵抗感が強い。失注、利益の低下の恐れがある」(化学品製造)といった声もあるなか、北海道の景況感は伸び切らない状況が続くだろう。

「北海道ブロック(2024年4月)」の詳細