レポート長野県内メインバンク調査(2022年)
県内メインバンクシェア、1位は「八十二銀行」で53.35% ~ 来年6月に経営統合を予定する「長野銀行」と合わせると61.62%に ~
はじめに
人口減少、超低金利による貸出金利の低下など金融機関にとって厳しい経営環境が続く中、全国で地方銀行を中心に再編の動きが活発化している。長野県においても2022年9月28日、八十二銀行(長野市)と長野銀行(松本市)が経営統合の実現に向け基本合意書を締結。両行は、2023年6月1日を目処に株式交換により経営を統合、その約2年後には合併する方針を明らかにしている。
コロナ禍で疲弊した中小企業に対して、経営再建や取引先の新規開拓など、資金繰りのみならず、企業再編・再生へと地域金融機関に求められる役割は経営の様々な場面で増している。低金利貸出以外のニーズにも対応可能な金融機関が、様々な課題を持つ企業から支持を得る状況は今後も広がるとみられ、それがメインバンクシェアの変化につながる可能性がある。
帝国データバンクでは、2022年10月末時点の企業概要ファイル「COSMOS2」(全国約147万社・長野県内約2万6000社収録)を対象に、各企業がメインバンクと認識している金融機関を抽出し、集計した。この数字は、企業側の認識に基づいたものであるため、金融機関側の認識と異なる場合がある。
調査結果
- メインバンクシェア県内トップは「八十二銀行」
2022年10月末時点で、県内企業がメインバンクとして認識しているのは「八十二銀行」が最も多く、構成比は53.35%と半数を超えた。同行は全国メインバンクシェアにおいても18位(0.98%)にランクされている - 県内シェア、9位まで地元の2地銀・6信金・1信組が並ぶ
県内メインバンクシェア2位以下も県内に本店を置く金融機関が名を連ねている。2位の「長野銀行」以下、9位まで県内の6信金・1信組が続く。10位にはメガバンクが入った - 業種別ではいずれも「八十二銀行」がトップ
「建設」「製造」「卸売」「小売」「運輸・通信」「サービス」「不動産」の7業種すべてで「八十二銀行」がトップだった。2位は4業種で「長野銀行」、3業種で「長野信金」 - 「飯田地区」では「飯田信金」がトップ、その他の5地区では各信金が2位
6地区中、「南信③(飯田地区)」は「飯田信金」がトップ。残りの5地区では「八十二銀行」がトップで、その地区をエリアとする各信金が2位だった
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