レポート長野県内メーンバンク調査

県内メーンバンクシェア、トップは八十二銀行の52.7% ~ 6地区別でみると、いずれも信用金庫が上位にランク ~

2015/01/14
資金繰り  金融

はじめに

2013年3月末に中小企業金融円滑化法が期限を迎えた後も継続されている金融支援。2014年4月に消費税率が8%に引き上げられたほか、円安の進行に伴う仕入れコストの上昇など経営改善を推し進めることが急務となっている企業にとっては厳しい環境が続いているが、それが倒産増加に直結していないのは金融機関の支援によるところが大きい。各企業にとって金融機関、特にメーンバンクの存在感は大きくなるばかりである。

一方、昨年後半から全国で金融機関再編の気運が高まっている。県外では具体的に経営統合に向けた交渉が進んでいるケースもあり、こうした動きが今後どう拡大していくのかも注目されている。

帝国データバンクでは例年、長野県内メーンバンク調査を行っているが、今年も企業概要ファイル「COSMOS2」に収録されている企業(全国145万社、長野県2万6000社)を対象に、「企業がメーンバンクと認識している金融機関」を抽出、集計した(データは2014年12月時点)。なお、本調査は「COSMOS2」に収録されている企業のデータを対象としているため、各金融機関がメーンとして取引している実数とは異なる。また、ひとつの企業に複数のメーンバンクがある場合は、企業が最上位として認識している金融機関のみを集計している。

調査結果

  1. 県内メーンバンクシェアトップは八十二銀行、シェアは50%超
    2014年12月時点で、「COSMOS2」に収録されている県内企業がメーンバンクと認識している企業のトップは「八十二銀行」で、シェアは52.7%と半数を超えた。同行は、全国におけるメーンバンクシェアでも17位(0.99%)と上位に入っている。県内シェア2位以下は、「長野銀行」(8.2%)、「長野信金」(7.8%)、「飯田信金」(5.1%)、「長野県信組」(4.9%)と続く。9位までは、いずれも県内に本店を置く金融機関。
  2. 業種別、7区分ともトップは八十二銀行
    「建設」「製造」「卸売」「小売」「不動産」「運輸・通信」「サービス」の業種別にみると、7業種ともシェアトップは「八十二銀行」だった。
  3. 地区別では信用金庫が上位に、飯田地区のトップは飯田信金
    「北信」「東信」「中信」「南信1(諏訪地区)」「南信2(伊那地区)」「南信3(飯田地区)」の6地区別では、いずれも当該地区をエリアとする信用金庫が上位(2位以上)に入った。「南信3(飯田地区)」では「飯田信金」が「八十二銀行」を上回りトップ。
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