レポートTDB景気動向調査2024年4月(北陸ブロック・石川県)

景気DI

前月比

今月の特徴

45.6

0.9

9カ月ぶりの2カ月連続改善

概況

「石川」の4月の景気DIは、震災後の低迷から回復基調が続き2カ月連続の改善となった。仮設住宅や復興住宅などの災害復興需要により、『建設』でのDI回復が見られたほか、建設資材など物流需要の増加から『運輸・倉庫』でDIが大きく改善した。さらに、北陸新幹線の敦賀延伸や北陸応援割による観光需要の高まりから、引き続き一般消費に関わる業界のDIは改善傾向が続いた。先行き見通しDIでも、8業界のうち6業界で「1年後」のDIが50を超えたことから、復興需要を背景とした景気の回復は当面続くことが予想される。

景気DI

「石川」の4月の景気DIは、前月比0.9ポイント改善の45.6となった。2カ月連続の改善は2023年7月以来9カ月ぶりだが、直近1年間の平均DI(46.7)には及ばなかった。また、都道府県別景気DIは全国8位で、前月の13位からさらに上昇したが、前年同月順位の5位からは3ランクダウンとなった。

規模別DI

「大企業」のDIは53.3(前月50.9)、「中小企業」は43.6(同43.2)でともに改善となった。また、「中小企業」を細分化した「小規模企業」のDIは42.3(同36.8)で6カ月ぶりの改善となった。一方で、「大企業」と「中小企業」の格差は9.7ポイントで、前月の7.7ポイントよりさらに2ポイント拡大した。

業界別DI

8業界のうちDI改善は6業界、悪化が2業界となった。震災復旧が進まず、地域経済の停滞が続いたことなどから『金融』で前月より大幅な悪化となった。また、『製造』でも震災の影響のほか、資材や燃料価格高騰から悪化した。一方、復興事業に伴う物流需要の増加から『運輸・倉庫』では前月より大幅な改善となった。

先行き見通しDI

「3カ月後」は47.4(前月47.5)と微減となった一方、「6カ月後」および「1年後」は改善した。特に「1年後」のDIは50.2で、50を超えるのは2018年6月以来5年10カ月ぶり。震災復興が進み始めたことや、北陸新幹線が県内全域で開通したことへの期待感が見通しを引き上げる要因となった。

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