レポートTDB景気動向調査2022年6月(近畿ブロック・滋賀県)

景気DI

前月比

今月の特徴

41.3

0.0

物価高で先行き見通し伸び悩み

概況

「感染者数減少、行動制限緩和により人流が復活、外食でも客数や客単価が回復傾向にある」(飲食料品卸売)など経済正常化の流れが強まってきた。ただし、物価上昇に関しては「価格転嫁しにくい雰囲気がある。他社が価格を上げず、このままでは共倒れ」(出版・印刷)といった声が上がるなど、消耗戦への懸念も高まってきた。先行きに関して、インバウンド需要復活を期待する声が増えたが、「景気後退とインフレへの懸念で見通しが立たない」(建材・家具製造)など不透明感も強まっており、景気は当面、一進一退の推移が続くとみられる。

景気DI

「大阪」は前月と変わらずの41.3だった。2022年に入り一進一退の推移が続くなか、全国(41.4、前月比0.2ポイント増)との格差は▲0.1ポイントと6カ月ぶりにマイナス圏となり、都道府県別順位は前月の18位から19位へ後退した。

規模別DI

「大企業」(前月比0.5ポイント増)が3カ月ぶりに改善したのに対し、「中小企業」(同0.1ポイント減)は2カ月ぶりに悪化。この結果、規模間格差は3.0ポイントと、3カ月ぶりに拡大して再び3ポイント台となった。なお、「小規模企業」(同0.4ポイント増)は2カ月連続で改善した。

業界別DI

2022年に入り最高となった『運輸・倉庫』『不動産』の改善が目立つなど、9業界中4業界が改善した。他方、『卸売』『小売』は上海ロックダウンの影響が長引いたうえ、「経験したことがないほどの仕入れコスト上昇」(その他卸売)に見舞われる。『サービス』も「広告」「人材」などBtoB業態が伸び悩み、悪化した。

先行き見通しDI

3カ月後(前月比0.3ポイント増)と6カ月後(同0.2ポイント増)は、ともに2カ月連続で改善。他方、1年後(同0.3ポイント減)は2カ月ぶりに悪化した。規模別では、3カ月後と1年後について「大企業」の悪化幅が「中小企業」よりも大きい。業界別では『小売』『サービス』などで全3指標が悪化した。

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