レポート

新型コロナウイルス関連融資に関する九州企業の意識調査

新型コロナ関連融資、企業の50.2%が活用 ~ 今後返済時期を迎える企業は35.1%にのぼる ~

はじめに

新型コロナウイルス感染者が国内で初めて確認されてから約2年が経過した。政府は、感染防止と経済活動の両立を図るべく、政府系金融機関と民間金融機関による金利や返済条件が優遇されたコロナ関連融資制度を設けるなど、業績が大きく悪化した企業の支援に注力してきた。ただ、長期化するコロナ禍により、コロナ関連融資導入を背景として過剰債務を抱えた企業は増えており、今後企業の業績回復がスムーズに進むのかが、注目すべきポイントとなってくる。

帝国データバンク福岡支店では、新型コロナ関連融資に関する見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2022年2月調査とともに行ったもので、新型コロナ関連融資に関する調査は今回が初めて。

■調査期間は2022年2月14日~2022年2月28日、調査対象は2255社で、有効回答企業数は970社(回答率43.0%)。全国調査から九州・沖縄地区の企業を抽出・分析した

調査結果

  1. 新型コロナ関連融資について、『借りていない』と回答した企業は970社中423社(構成比43.6%)となった。一方、『借りた・借りている』と回答した企業の構成比は50.2%と5割を超えた。規模別でみると、「小規模企業」が56.4%、業種別では「繊維・繊維製品・服飾品小売」(100.0%)がトップとなった
  2. 借りた資金の使い道では、給与・賞与や福利厚生などを含む「人件費」が50.5%でトップ。以下、「原材料や商品の仕入れなど」(42.5%)「設備の修繕・更新など」(23.0%)が続いた。一方で、「テレワークを含む通信費」(3.3%)は低位にとどまっている
  3. 今後、借り入れ・追加融資の予定がない理由として「負債を増やしたくないから」が37.9%で最も高く、「業績が回復し、借りなくても資金繰りに困らないから」(31.9%)が3割台で続いた。一方で、一部の企業では融資要件を満たせず、借り入れができない企業も見受けられた
  4. 現在の返済状況について、「融資条件通り、全額返済できる」と回答した企業は78.0%にのぼった。全国(81.3%)と比較すると3.3ポイント低いものの、8割近い企業が返済できる意向を示した。返済状況の内訳をみると、「条件通り返済している」が49.3%だったのに対し、「返済額の減額など条件緩和を受けながら返済している」(1.7%)や「返済が滞っている(返済猶予を含む)」(0.8%)と、長期化するコロナ化で、返済に苦戦を強いられている企業が散見された
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