レポート和歌山県内企業メーンバンク調査

紀陽銀行が全地域、全業種でシェアトップ ~ 第2位はきのくに信金、上位2行でシェア8割超 ~

2020/01/17
資金繰り  金融

はじめに

日銀のマイナス金利政策による超低金利の長期化が響き、金融機関にとって厳しい経営環境が続いている。上場地銀103行の2019年9月期中間決算(単体)では、6割超の66行が減益、5行が赤字となった。そのため、各金融機関では店舗統廃合や人員削減を積極的に推し進めたコスト圧縮や、フィンテックなどIT化の推進、活動基盤の拡大に伴う越境融資など、生き残りに向けた施策を続けている。

こうしたなか、2019年4月1日に近畿大阪銀行と関西アーバン銀行が金融グループの垣根を越えて合併し、地銀再編の新たなモデルを作った。さらにインターネット金融サービス大手のSBIホールディングスは「第4のメガバンク構想」を掲げ、第二地方銀行の島根・福島両銀行との資本業務提携を発表し、ここに来て新たに異業態主導による再編の動きが加わった。企業が金融機関に求めるニーズが多様化するなか、地域金融サービスに新たな変革の風が吹くことも予想される。

帝国データバンク和歌山支店では、2019年11月末時点の企業概要ファイル「COSMOS2」に収録されている和歌山県内の企業(12,702社)がメーンバンクと認識している金融機関について抽出し、集計した。同調査は2019年1月に続き4回目。

■本調査は「COSMOS2」に収録されている企業のデータであるため、各金融機関がメーンとして取引している実数とは異なる。また、一企業に複数のメーンがあるケースでは、企業が最上位として認識している金融機関を集計した。

調査結果

  1. 和歌山県内の企業がメーンバンクと認識している金融機関のトップは、「紀陽銀行」で全体の64.2%を占めた。「きのくに信金」がシェア16.6%でこれに続き、この上位2 行でシェア8割超を占める
  2. 和歌山県内の企業を本社が所在する4地域別にみると、いずれの地域でも「紀陽銀行」がトップで、「きのくに信金」がこれに続いた。「紀陽銀行」のシェアは「紀北エリア(和歌山市除く)」(67.1%)で最高
  3. 和歌山県内の企業を業種別にみると、主要8業種で「紀陽銀行」がトップ、「きのくに信金」がこれに続いた。「紀陽銀行」のシェアは「サービス」(68.0%)で最も高かった
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