景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
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43.5 | -0.1 | 「万博特需」の声もありながら、前月比微減 |
概況
「万博による特需」(広告関連サービス)といった声が初めて聞かれ、4月に開幕する大阪・関西万博の恩恵が広がり、インバウンドの好調も続いている。しかし、そうした効果も「値上げによる買い控え」(各種商品小売)で打ち消され、『製造』からは在庫ダブつきや受注軟調の声も聞かれる。先行きに関して、国内政治が安定感を欠くなか、トランプ2.0による為替や関税、米中関係の動向への警戒感が高まる。とりわけ、人手不足に伴う賃上げムードの強まりも「中小企業」には重荷となっており、景気は再び停滞する可能性が出てきた。
景気DI
「大阪」は前月比0.1ポイント減の43.5と、2カ月連続で悪化した。ただし、辛うじて全国(43.5、同0.1ポイント減)と同水準をキープし、都道府県別順位は前月の18位から14位へと浮上。『近畿』においては、落ち込みの目立った「滋賀」を抜いて6府県のトップとなった。
規模別DI
「大企業」(前月比0.5ポイント減)は2カ月連続で悪化。「中小企業」は前月と変わらなかったため、規模間格差は5.1ポイントに縮小したものの、5カ月連続で5.0ポイントを上回ったように、格差は大きい状態が続いている。なお、「小規模企業」も前月と同じ水準をキープした。
業界別DI
『建設』『不動産』が揃って改善し、円安の緩和で『卸売』も改善した。ただし、9業界中5業界が悪化。食品や機械分野で受注が軟調だった『製造』は、『小売』と同じく40を割り込んだ。燃料価格上昇の影響を受ける『運輸・倉庫』も40目前の水準にまで悪化。『サービス』では飲食分野の落ち込みが目立った。
先行き見通しDI
「3カ月後」(前月比0.8ポイント減)、「6カ月後」(同0.9ポイント減)、「1年後」(同0.8ポイント減)の3指標とも2カ月連続で悪化した。業界別では『不動産』『製造』『卸売』『小売』など5業界で先行き3指標が悪化。規模別では「大企業」に比べて「中小企業」の悪化が目立った。