景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
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39.8 | ▲ 2.3 | 3カ月ぶりに悪化 |
概況
「福井」8月は3カ月ぶりに悪化したが、『北陸』ではトップとなった。企業からの声では福井県内で新規感染者が増加していることを悪化要因とするものが大半であった。消費が低迷し価格競争が進むなかで、輸入品を中心とした原材料が値上がりしているために、二重苦となる構造もあって、一部の業種では収益の悪化が顕著であるとみられる。スケールメリットを活かし仕入れコストを圧縮する大手企業と企業格差も益々広がっていくなど、いわゆる「K字」構造があることを勘案すれば、暫くは弱含みで推移していくものとみられる。
景気DI
「福井」は前月比2.3ポイント悪化の39.8と3カ月ぶりに悪化した。「全国」も前月比1.5ポイント悪化の39.2となり10カ月連続で全国を上回った。全国順位は前月から3ランクダウンの14位となった。『北陸』も前月比1.5ポイント悪化の39.1となった。
規模別DI
「大企業」は前月比2.6ポイント悪化の43.9となり、「中小企業」も前月比2.1ポイント悪化の39.1となったことで格差(大企業-中小企業)は4.8に縮まったが、北陸4県で一番格差がある。「中小企業」のうち「小規模企業」は2カ月連続の悪化となり40.4となった。
業界別DI
8業界中、改善は『金融』と『運輸・倉庫』の2業界のみで6業界が悪化となった。牽引してきた『建設』は3カ月ぶりに悪化したが、それでも49.3となっている。一方で、前月から改善した『運輸・倉庫』は29.2と業界で最低の水準にとどまった。『小売』では繁忙期となるお盆に来店客が少なかったことが悪化要因との声が聞かれた。
先行き見通しDI
「3カ月後」41.0(前月43.8)、「6カ月後」41.3(同43.8)、「1年後」45.3(同46.9)と3指標ともに前月から悪化した。「ワクチン接種に期待」(製造、中小企業)との声がある一方、「コロナ禍の収束が見通せないばかりか悪化する可能性もある」(卸売、中小企業)と先行きの見通しも二極化している。