レポート新潟県内企業のメインバンク調査(第12回)

第四銀行がシェア36.10%で12年連続首位 ~ 合併した第四、北越を合わせて56.44%を占める ~

2021/01/26
資金繰り  金融

はじめに

日本銀行のマイナス金利政策による超低金利の長期化が響き、金融機関にとって厳しい経営環境が続いている。上場地銀の2020年4-9月期中間決算では、発表分のうち6割で最終損益が減益・赤字となった。各金融機関ではこれまで、店舗統廃合や人員削減を推し進めるコスト圧縮や、FinTechなどIT化の推進、活動基盤の拡大に伴う越境融資など、攻防含めた生き残り策を続けてきた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大という想定外の事態に直面するなか、融資先企業の業績悪化などから与信費用が増加するなど、経営環境は一段と厳しくなっている。

こうしたなか、新潟県では2021年1月1日付で、県内シェアトップの第四銀行と同2位の北越銀行が合併し、新たに「第四北越銀行」が誕生した。折しも、菅義偉首相が「地銀は多すぎる」と述べるなど金融機関への再編圧力が高まるなかでの合併となり、生き残り競争が激化するなかで県内金融機関およびその取引先である県内企業をとりまく環境も変化の時を迎えようとしている。

帝国データバンク新潟支店では、2020年10月末時点の企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録、特殊法人・個人事業主含む)をもとに、企業が「メインバンク」と認識している金融機関について抽出し、集計・分析した。また、一企業に複数のメインがあるケースでは、各企業が最上位と認識している金融機関をメインバンクとして集計した。

■なお、同調査は2020年1月に続き12 回目

調査結果

  1. 第四銀行がシェア前年比0.07ポイント増の36.10%となり、12年連続でトップを維持。2位は北越銀行が20.34%で続き、今年1月1日付で合併した2行の取引シェアが合わせて6割弱を占めた
  2. 業種別では、全ての業種で1位・第四銀行、2位・北越銀行、3位・大光銀行の順となり、いずれも6割以上を占めた
  3. 売上規模別でも、「5000万円未満」から「10億円~50億円未満」で第四銀行、北越銀行、大光銀行がトップ3を占めた。一方、「50億円以上」など規模の大きな企業では、上位にメガバンクの名前がみられる
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