レポートTDB景気動向調査2022年11月(北陸ブロック・石川県)

景気DI

前月比

今月の特徴

46.0

0.6

3カ月連続改善 今年最も高い数値を更新

概況

経済が正常化への足取りを辿るなか、各種経済対策や一部円安の恩恵を受ける企業で業況の改善、堅調さの持続がみられる一方で、物価高や円安により業況が押し下げられる企業も多く、企業を取り巻く商環境はまだら模様の状態が続いている。「石川」の景気DIは3カ月連続で改善したものの、先行き見通しDIの悪化が示すように、円安、物価高、不安定な国際情勢などの不安要素が顕在化し、先行きの楽観は難しい状況に変化はない。引き続き今後の動向を注目して見ていく必要がある。

景気DI

「石川」の11月の景気DIは46.0(前月45.4)と前月比0.6ポイント改善した。改善の幅は徐々に鈍化しているが、『小売』『サービス』『建設』などの業界が牽引役となり、3カ月連続の改善で今年最も高い数値となった。ただ、全国順位は前月の4位から6位へ2つ順位を下げた。

規模別DI

「大企業」は前月比1.5ポイント改善の44.8、「中小企業」は同0.4ポイント改善の46.2となり、規模間格差は1.4ポイントに縮まった。4カ月連続で「中小企業」が「大企業」を上回っており、「中小企業」は前月に続き今年最も高い数値を更新した。

業界別DI

回答のあった8業界のうち改善が4、悪化が4と明暗が分かれたが、ウィズコロナの浸透で人の動きが正常化するなかで『小売』『サービス』が改善したほか、民間投資の復調により『建設』『不動産』も改善した。その一方、物価高や燃料高の影響を反映し、『卸売』『運輸・倉庫』などが悪化した。

先行き見通しDI

「3カ月後」44.7(前月46.1)、「6カ月後」45.3(同45.7)、「1年後」46.1(同46.5)と各先行き見通しDIは全て50を下回り、前月比でも全て悪化に転じた。円安の長期化、物価高がさらに進む様相を呈し、さらに新型コロナウイルスの感染拡大もみられるなかで、見通し判断は厳しいものとなった。

「北陸ブロック・石川県(2022年11月)」の詳細