レポート 全国「老舗企業」分析調査(2022年)

老舗企業、初の4万社突破 出現率は「京都府」が5.15%で最高 ~ 業種別では「醸造系」が目立つ、1000年企業は9社が判明 ~

2022/10/12

はじめに

世界でも有数の老舗大国である日本。「老舗」は「仕似せる」に由来する言葉だと言われており、「先祖代々の家業を絶やさず続ける」「長い商売で信用を得て資産を築く」といった意味がある。100年以上にわたって経営を続ける企業は、相次ぐ災害や需給の変化など幾多の困難を乗り越えており、積み上げた実績にとどまらず、変化を厭わない「進取の気性」「不易流行」の精神を持ち合わせている。そうした姿は事業継続の観点からも学ぶ意義は深い。

帝国データバンクが把握している、2022年8月時点で業歴100年を超える老舗企業 は、4万409社を数えた。毎年およそ1,000~2,000社が業歴100周年を迎えるなか、初めて4万社を突破した。2023年に100周年を迎える企業は約2,000社あり、さらなる増加が見込まれる。また、全体に占める老舗企業の出現率は2.54%だった。

■企業概要ファイル「COSMOS2」(2022年8月時点、約147万社収録)に加え、独自で収集し営業の実体が確認できた企業を元に、創業・設立から100年を超えている企業を「老舗企業」と定義し、分析を行った

調査結果

  1. 江戸開府以前の創業は152社を確認 明治時代に誕生した企業も2万社以上が存続
  2. 老舗出現率は「京都府」が5.15%でトップ 「山形県」「新潟県」など日本海側が目立つ
  3. 業種別ではテナント貸しなどの「貸事務所」が最多 酒・建築・服飾関連が上位に並ぶ
  4. 業種別の老舗出現率、「清酒製造」が78.3%とダントツ 新規参入が困難な「醸造」分野が上位に
  5. 現代表の就任経緯、老舗企業の「同族継承」割合は77.3%、全体を大きく上回る
  6. 後継者不在率、老舗企業では49.0%と半数以下
  7. 老舗企業の社長平均年齢は62.2歳、全体より1.9歳高い
  8. 売上高は半数近い44.9%が「1億円未満」、老舗出現率では「1,000億円以上」がトップ
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