景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
---|---|---|
44 | 0.5 | 2カ月連続の改善 |
概況
福井県の景況感は新型コロナ感染拡大以降で2番目の高水準を記録するなど、着実な回復傾向をみせている。足下では原材料価格や電気代の高騰、人手不足が県内企業の収益を直撃するなど、多様なリスク要因が散見されるなか、今後の価格転嫁の進展が県内経済の大きな鍵となることは間違いない。一方、県内では北陸新幹線の敦賀延伸を控え、関連工事や各種イベントが活発化、県内の景況感を押し上げる大きな原動力となっている。当面、厳しい経営環境が続くものの、来春の新幹線延伸を迎えるまでは緩やかに改善していくことが期待される。
景気DI
福井は前月比0.5ポイント増の44.0と2カ月連続の改善。新型コロナ感染拡大以降では、2021年2月の45.4に続く高水準となった。原材料価格や電気代の高騰など企業収益の厳しさが続いたものの、経済正常化に伴う消費拡大で幅広い業界で改善した。県別順位は10位と7カ月ぶりにトップテン入り。
規模別DI
大企業(44.2、前月比0.3ポイント増)、中小企業(43.9、同0.5ポイント増)、小規模企業(45.7、同3.0ポイント増)がそろって改善。中小企業は新型コロナ感染拡大以降で2番目、小規模企業はトップタイを記録。経済正常化に伴う人流回復で小売やサービスなど中小企業が多い業種を中心に景況感が改善。
業界別DI
全9業界中5業界が良化、横ばいが1業界、悪化は3業界。取引先の経営悪化を懸念する『金融』が大きく悪化したほか、価格転嫁で苦慮する『卸売』は4カ月連続の悪化。一方、経済正常化や全国旅行支援などを背景に飲食や宿泊などを含む『サービス』が好調を持続。好不況の分かれ目である50を3カ月連続で上回った。
先行き見通しDI
3カ月後(42.4、前月比1.7ポイント減)、6カ月後(43.1、同0.1ポイント増)、1年後(44.0、同1.8ポイント減)。原材料価格や電気代の高騰が3カ月後の下押し要因となったほか、1年後は米欧経済の不透明感、ウクライナ紛争など地政学リスクなどが懸念され、ともに2カ月ぶりの悪化。