レポートTDB景気動向調査2024年10月(東海ブロック・概要)

景気DI

前月比

今月の特徴

43.9

▲ 0.4

悪化は2カ月ぶりも方向感は乏しい

概況

『東海』の景気DIは2カ月ぶりに悪化。10月としては記録的な高温となったため季節商品の動きが鈍かったほか、検査不正問題の影響や中国での鈍化もあり自動車関連の回復が遅れている影響が『製造』だけでなく『運輸・倉庫』にも及んでいる。枠組みも不透明な政権が物価高や人手不足などの課題にどういう対策を打ち出せるかは、中小事業者の動向を大きく左右する。引き続き、景況感は方向感に乏しい展開が続きそうだが、米大統領選の行方など海外情勢の不透明感は高まっており、下振れリスクへの懸念は強まっている。

景気DI

『東海』の景気DIは43.9で、前月から0.4ポイント減少し2カ月ぶりに悪化。長引く残暑で季節商品の売れ行きが鈍かったことや、自動車の回復が遅れているとの声が聞かれる。「静岡」は5カ月ぶり、「岐阜」は3カ月ぶりにそれぞれ悪化。全国を下回るのは3カ月連続で、全国10地域中の順位は前月から変わらず4位。

規模別DI

「大企業」(48.1)は前月比0.6ポイント、「中小企業」(43.1)は同0.3ポイントそれぞれ悪化。「小規模企業」(41.3)は同0.3ポイント増で3カ月ぶりに改善。「大企業」の悪化幅が大きく、規模間格差は2カ月ぶりに縮小した。

業界別DI

全10業界中、改善は5業界、悪化も5業界。残暑が長引き冬物重衣料などの売れ行きが鈍かった『小売』は3カ月連続の悪化で8カ月ぶりにDIが40を下回った。自動車関連の回復が遅れているとの声があり、『製造』や『運輸・倉庫』の悪化要因となっている。

先行き見通しDI

「3カ月後」は46.1(前月46.4)で前月から0.3ポイント、「6カ月後」は46.0(同46.6)で同0.6ポイント、「1年後」は46.4(同47.3)で同0.9ポイントそれぞれ悪化となった。すべての期間が悪化となるのは6カ月ぶりで、先行きへの警戒感は強まっている。

「東海ブロック(2024年10月)」の詳細