はじめに
再開発計画が進められるJR三宮駅周辺では、今年1月、りそな銀行が神戸支店を元町から移転開業したほか、2月には阿波銀行の神戸支店建て替えが完了し開業、7月には神戸信用金庫も8年ぶりの新店となる北野法人営業部を開設した。また、12月5日にはみなと銀行が、再開発に伴って仮設店舗となっていた基幹店舗である明石支店の新店舗での営業を開始しており、各金融機関が活発な動きを続ける兵庫県では、マイナス金利という過酷な状況下にもかかわらず、メガバンク、地方銀行、信用金庫がそれぞれ、様々な場面でしのぎを削っている。また、全国的には地方銀行の再編が進んでおり、金融機関と企業の関係性に変化が生じつつあるなか、メーンバンクが果たす役割にこれまで以上の注目が集まっている。
帝国データバンク神戸支店では、2016年11月末時点の企業概要ファイル「COSMOS2」に収録されている企業(146万社)のうち、兵庫県内に本店を置く企業が、メーンバンクと認識している金融機関を抽出し、集計した。
なお、今回の対象企業数は前年より261社増加の5万610社。
■本調査は「COSMOS2」に収録されている企業のデータであるため、各金融機関がメーンとして取引している実数とは異なる。また、一企業に複数のメーンがあるケースでは、企業が最上位として認識している金融機関のみを集計した。
調査結果
- 兵庫県内のメーンバンク企業数最多は「三井住友銀行」の1万497社で、全企業数5万610社の20.7%を占め、14年連続のトップ。以下「みなと銀行」「尼崎信用金庫」と続く。なお、メガバンクのシェアは28.6%で、前年比0.3ポイントの減少。
- 対前年比増加数トップは「尼崎信用金庫」で96社増加の4111社、シェアも0.1ポイント増の8.1%。2位は「みなと銀行」で57社の増加、3位は「但陽信用金庫」で51社の増加。トップ10のうち減少したのは、「三井住友銀行」「三菱東京UFJ銀行」「但馬銀行」「兵庫信用金庫」の4行となった。
- 地区別では10地区に分類した中で、阪神南、阪神北、中播磨、西播磨、淡路、丹波の6地区が前年同様、地場信用金庫がトップとなり、県内11信用金庫と信用組合は地元取引先企業との親密度を引き続き高く保っている。
- 業種別にみると、7業種すべてで1位を「三井住友銀行」、2位を「みなと銀行」が独占した。3位は、製造業、卸売業、サービス業が「三菱東京UFJ銀行」で、建設業、小売業、不動産業、運輸・通信業が「尼崎信用金庫」となっている。
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