レポートTDB景気動向調査2023年7月(北陸ブロック・福井県)

2023/07/01
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

45

0

前月比横ばい

概況

「福井」の景況感は足踏み状態ながら、今年2番目の高値を維持した。繊維や眼鏡、機械メーカーが集積する福井県は、原材料価格や電気料金の高止まりは大きなマイナス材料である。しかし、『建設』が2019年9月(56.1)以来の水準を記録し、全体の景況感を牽引、企業の声では「受注堅調」(小規模建設)、「民間公共ともに好調」(大企業建設)等の声が聞かれる。今後は新幹線開業を控えた経済活動が多くの業界にプラスに作用し、景況感は多少の浮沈を経ながら緩やかに回復するとみる。

景気DI

「福井」(45.0)は持ち直し感が鈍く前月比横ばい、コロナ禍以降の最高値を記録した5月をピークに景況感は停滞している。経済正常化や人流回復のプラス材料を原材料価格や電気料金の高止まりがマイナスに作用し相殺。特に『製造』『卸売』を直撃し、県別順位は17位(前月15位)。

規模別DI

大企業(50.0、前月比1.9ポイント増)、中小企業(43.8、同0.5ポイント減)、小規模企業(45.8、同0.1ポイント減)と大企業のみが改善。大企業は景況感の節目となる50へと回復し、大企業と中小企業の格差が拡大。中小企業と小規模企業は2カ月連続悪化し、規模間の景況感の差異が顕著に。

業界別DI

比較可能な8業界中4業界が改善、4業界が悪化。『建設』『運輸・倉庫』が県内の景況感を牽引、特に建設(55.3)は4カ月連続改善し2022年11月以来の50台と全業界トップ。他方、『製造』『卸売』は原材料価格や電気料金の高止まりが直撃し、景況感を押し下げた。

先行き見通しDI

3カ月後(46.9、前月比1.2ポイント増)、6カ月後(46.1、同0.4ポイント減)、1年後(48.1、同1.3ポイント増)。物価高や原材料価格の高止まりを受け足下の景気に力強さはないが、経済正常化や顕著な人流回復、新幹線開業効果がプラス材料となり、1年後には回復するとみている。

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