景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
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48.9 | 0.1 | 2カ月ぶりに改善 |
概況
「熊本」の景気DIは前月比0.1ポイント増の48.9と2カ月ぶりに改善したが、景気判断の分かれ目となる50のラインを2カ月連続で下回った。「阿蘇くまもと空港の定期便が増え、インバウンド観光客が多い」(サービス)と明るい話題が見られた一方で、「日銀の利上げによる設備投資の低下を懸念」(卸売)と先行きへの懸念を示す声も依然として多い。引き続き半導体関連産業の集積による経済波及効果が期待されるが、体力に乏しい中小企業にとって物価の上昇や人手不足の問題は深刻であり、景気動向は当面一進一退の推移となろう。
景気DI
「熊本」の景気DIは48.9で前月比0.1ポイント増と2カ月ぶりに改善した。一方で『九州』(46.4)は同1.2ポイント減となり、「全国」(43.6)も同様に同0.9ポイント減となった。なお、「熊本」の都道府県別順位は第3位(前月第3位、前年同月第2位)と前月から変動はなかった。
規模別DI
「大企業」の景気DIは65.0と前月比5.7ポイント増となったが、「中小企業」は同0.6ポイント減の47.3となった。18カ月連続で「大企業」が「中小企業」の景気DIを上回り、規模間格差(大企業-中小企業)は「大企業」の改善幅が大きかったため、17.7ポイントに広がった。
業界別DI
9業界中、『卸売』『小売』『運輸・倉庫』『サービス』の4業界が前月から改善した一方で、『農・林・水産』『金融』『建設』『不動産』『製造』の5業界が悪化した。インバウンド需要の回復などで一部の業界では好調な推移にあるが、金利上昇への懸念、物価高や人件費の負担増加による影響などで悪化した業界が多かった。
先行き見通しDI
先行き見通しDIは「3カ月後」が49.7(前月50.3)、「6カ月後」は50.1(同50.4)、「1年後」は50.4(同50.7)となった。半導体や物流関連企業の設備投資意欲は依然として旺盛だが、資材価格や人件費の上昇が続いていることから、全ての指標が前月から悪化した。