株式会社ナガセは、1945年の創業以来、ヘラ絞りでは業界トップクラスの業績を誇るリーディングカンパニーである。鍋作りから始まった加工技術は、時代の変遷とともに対象分野を拡大し、「金属加工のデパート」企業にまで成長。その熟練技術は高い評価を得ている。今回は、2016年10月に産業振興分野で「東京都功労者賞」を受賞した代表取締役社長の長瀬 透氏に、事業成長のポイントを聞いた。
ー貴社の事業内容と強みについて教えてください
当社は、1945年に東京都昭島市にて創業しました。
鍋や釜などの製造から始まり、その後は板金加工を手がけ、1980年に現在の武蔵村山市に移転、1985年には板金加工工場を増設し、1998年には株式会社ナガセに商号変更して、現在に至っています。
当社の強みは、金属加工のなかでも特殊な加工技術を要する「ヘラ絞り」です。人の手による技術が製品の良し悪しを決めるこの製法は、熟練の職人技が求められ、素材を伸ばしながら加工するため、仕上がりの強度が高くなります。