レポート

中小企業の人材定着のポイント

2016/10/25

有効求人倍率の上昇や失業率の低下など、雇用環境が改善するなかで、働き手の減少により企業の人材確保が厳しさを増している。帝国データバンクの調査では、企業の約4割が人手不足感を感じていた(2016年1月、7月調査)。

一方で、厚生労働省によると、採用した大卒3年目までの離職率は中小企業が大手企業を大きく上回っている。

こうした厳しい状況では、既存の若手人材や中核人材を離職させることなく、いかに定着させ、育成していくかが企業の成長にとって重要となるが、資金や資源に限りがある中小企業は、「どのような取り組みを行って人材の定着を図っているのか」。 アンケート調査や取材などから、中小企業が人材定着を図る際のポイントを探る。

1.人材不足を背景とした採用難が続く

少子高齢化による生産年齢人口の減少にともない、企業の人材不足感が深刻化している。2016年1月と7月に帝国データバンク(以下、TDB)が調査した「人手不足に対する企業の動向調査」によると、企業の約4割が正社員の不足感を感じていた。また、2016年9月に厚生労働省が発表した8月の有効求人倍率は1.37倍となり、1991年8月(1.40)以来の高水準が続いている。

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