株式会社フィスコは、国内株式や新興国を含めた海外株式、金融商品などのマーケット分析・情報配信のほか、調査レポートの作成をはじめとした個人投資家向けの各種金融・証券サービスを手がけている。なかでも、国内IPOについては各市場・分野に精通したアナリストが日々、取材や情報収集によるリサーチを行っており、その情報の量と質には定評がある。
今回は、国内の新興市場とIPO銘柄の分析が専門である、同社情報配信部 株式チーフアナリストの小林 大純氏に、国内IPOの2018年の振り返りと2019年の動向・展望について話を聞いた。
ー2018年のIPOを振り返って、特徴などをお聞かせください
2018年のIPOは90社(TOKYOPRO Marketへの上場8社を除く)と、前年と同水準を維持しました。
初値は約9割の企業が公開価格を上回るなど、好調な国内株式市場を背景に、IPOは前年に引き続き、堅調に推移したといえます。
2018年のIPO企業の特徴をみると、主幹事証券会社としてみずほ証券やSMBC 日興証券などの銀行系証券会社の割合が増加したことが挙げられます。2018年は前年比16社増の45社にのぼり、全体の4割を超えました(共同主幹事の案件は1社ずつ計算)。