レポートTDB景気動向調査2024年6月(九州ブロック・宮崎県)

2024/06/01
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

41.6

▲ 1.2

2カ月ぶりに悪化、九州で最下位

概況

「宮崎」の景気DIは41.6で、2カ月ぶりに悪化した。41.6は2022年5月の40.0以来、約2年ぶりの低水準。最近は足元のDIが落ち込んでも、先行き見通しDIは改善傾向にあったが、6月は先行きも3指標ともに悪化した。企業からは「食品値上げで消費者が慎重になり、売上が低迷」(包装資材卸売)、「徐々に輸送料金が値上げできても会社の利益につながらない」(運輸・倉庫)、「物価高による不透明感が足を引っ張り、定額減税効果にも期待できない」(人材派遣・紹介)と厳しい声が多く、実感の伴う景況感の回復が待たれる。

景気DI

「宮崎」の景気DIは41.6で、前月比1.2ポイント減と2カ月ぶりに悪化した。『九州』は46.5で同0.1ポイント増と改善、全国は43.3で同0.2ポイント減と悪化したなか、悪化幅が『九州』で最大だった「宮崎」の全国順位は前月の22位から27位に下がり、『九州』では最下位だった。

規模別DI

「大企業」は55.6で前月比0.8ポイント増と改善したが、「中小企業」は40.3で同1.2ポイント減と悪化した。企業間格差(大企業-中小企業)は15.3ポイントとなり、同2.0ポイント拡大した。「中小企業」に含む「小規模企業」は36.9で同3.8ポイント減と悪化し、規模別で見方が分かれた。

業界別DI

『製造』は32.1で前月比5.1ポイント減、『非製造』も43.5で同0.6ポイント減と悪化した。『製造』は「飲食料品・飼料製造」「電気機械製造」などが悪化、『非製造』は「建設」「化学品卸売」などが改善したが、「農・林・水産」「専門商品小売」「情報サービス」などが悪化した。

先行き見通しDI

「3カ月後」は42.7で前月比1.7ポイント減、「6カ月後」は45.6で同0.5ポイント減、「1年後」は46.0で同1.0ポイント減と悪化した。3指標ともに悪化したのは3カ月ぶり。特に『製造』と「小規模企業」の先行き見通しが前月と比べて悪化しており、原材料費の上昇や価格転嫁の難しさなどが影響した可能性がある。

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