レポート【市場関係者に聞くIPO】野村證券(株) インタビュー

~海外機関投資家を対象とするオファリング増加、 環境変化が激しい中でのIPO は、予実管理がより重要に~

2022/07/01
マーケット  金融  インタビュー

2021年は、コロナ禍が長期化したなか、国内外でワクチン接種が進み、後半から本格的に経済活動が再開された。ウィズコロナやポストコロナを見すえたデジタル化の進展や生活スタイルの変化、人流や物流の再開でマーケットも回復基調を見せた結果、IPO件数も大幅な伸長を見せた。主幹事証券会社としてトップの実績を有する野村證券株式会社の公開引受部次長、松下剛士氏に、2021年のIPO の特徴、そして2022年の動向について聞いた。

-2021年のIPO を振り返り、特徴をお聞かせください

IPO件数は125社と前年を32社上回り、2007年以来の100社超えとなりました。市場別ではマザーズ上場が93社と七割強、業種では情報通信、サービス業が七割を占め、市場や業種において大きな変化はみられませんでした。

一方、上場時時価総額では、2021年は1,000億円を超える企業が5社誕生しました(2020年はゼロ)。同100億円以上の企業は51社とIPO全体の約40%を占め、前年(約30%)を上回りました。

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