レポート特別企画 : 第6回 宮城県内企業のメーンバンク実態調査

七十七銀行がトップ、シェア55.78%と圧倒的 ~ 上位7行の地元金融機関が8割を占める ~

はじめに

11月2日、北関東に基盤を持つ常陽銀行と足利ホールディングス(傘下に足利銀行)が2016年10月の経営統合を発表した。来年4月には、コンコルディア・フィナンシャルグループ(横浜銀行・東日本銀行)が発足するなど、関東圏での地方銀行の再編がここに来て急ピッチで進んでいる。一方、人口減少が深刻な東北では、生き残りを賭けた地銀再編の動きが数年前から活発化してきた。東北唯一の政令指定都市である仙台市は人口増加が進み、東北各県から地銀や第二地銀が積極的に支店を新設する動きも目立ち、金利競争は熾烈化している。これらの金融機関は地元中小企業を支えているだけに、その影響や更なる再編への注目度は高い。メーンバンクと企業の関係性は大きな分岐点を迎えている。

帝国データバンク仙台支店では、2015年10月末時点の企業概要データベース COSMOS2(全国146万社)から、宮城県内の企業(約2万4600社)がメーンバンクと認識している金融機関について抽出し集計した。なお、調査対象は全業種全法人で、個人経営も含む。本調査は2014年12月に次いで6回目。

■ 本調査は「COSMOS2」に収録されている企業のデータであるため、各金融機関がメーンとして取引している実数とは異なる。また、一企業に複数のメーンがあるケースでは、当該企業が最上位として認識している金融機関のみを集計した。

調査結果

  1. 宮城県内の企業約2万4600社のうち、各企業がメーンバンクとして認識している金融機関で最も多かったのは、七十七銀行(仙台市)の1万3698社で、シェア(構成比)は55.78%と前回調査のシェアを維持し、引き続き圧倒的な存在感を示している。
  2. 上位7行までを地元金融機関が占め、七十七銀行、仙台銀行(仙台市)、杜の都信金(仙台市)の上位3行で7割強、上位7行で約8割を占め、地元金融機関の強さが目立つ。
  3. 主要業種別でも七十七銀行が全業種で1位。上位3位はすべて七十七銀行、仙台銀行、杜の都信金の地元3行。
  4. 売上規模別でも七十七銀行がすべて1位。「50億円以上」は2位から4位までをメガバンクが占めるなど、売上規模が大きくなるにつれて、メガバンクが上位にランクイン。
詳細はPDFをご確認ください

Contact Usお問い合わせ先

担当部署

お問い合わせ先 株式会社帝国データバンク 仙台支店 TEL:022-224-1451 FAX:022-265-5060