レポート青森県「女性社長」分析調査(2021年)

女性社長比率 10.9%で全国3位 ~ 平均年齢は65.1歳 ~

はじめに

政府は「女性活躍」を成長戦略の中核に据えており、2015年に施行された「女性活躍推進法」や、政府が提唱する「1億総活躍社会」の実現に向けた取り組みを強化している。2021年6月には男性の育休取得促進に向けた育児・介護休業法が改正されるなど、「女性活躍」を後押しする積極的な施策を行っている。一方では、世界経済フォーラムが公表した男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数」では、日本は156ヶ国中120位にとどまるなど、「経済」分野での男女格差は大きい状況も窺える。是正に向けた改善策の一つとして、女性社長がクローズアップされるなど、女性の活躍に引き続き注目が集まっている。

帝国データバンク青森支店では、自社データベース(青森県12,251社)をもとに、県内を本店として女性が社長を務める企業について分析を行った。

■集計対象は、個人事業主・非営利・公益法人などを除く「株式会社」「有限会社」「合同会社」「合名会社」「合資会社」

調査結果

  1. 2021年4月時点における女性社長の割合は10.9%であり、前年と同じであった。1990年は6.9%であり、約30年で4.0ポイント上昇している。全国は8.1%で、本県は2.8ポイント上回っており、全国3位となっている。なお1位は沖縄(11.4%)、2位は徳島(11.3%)であった。また女性社長比率が1割を超えたのは本県を含めて全国6県
  2. 女性社長の年代構成をみると、最も割合が高いのは「70-74歳」だった。次いで「65-69歳」「60-64歳」となっており、平均年齢は65.1歳であった。就任経緯では、引き続き「同族承継」による就任が最も高く、「創業者」は全国と比べても低位にある
  3. 直近1年間に新任した女性社長比率を年代構成別でみると、「70-74歳」が17.6%でトップ、「60-65歳」が16.5%と続き、社長就任時の平均年齢は60.4歳であった。就任経緯では「同族承継」が過半を占めており、「創業者」の割合が低く、全国とは反対の状況にある
  4. 業種別では、「不動産業」(24.1%)が最高となり、1990年から17.7ポイント上昇、上昇幅も全10業種中最大であった。次いで「サービス」14.4%「小売」13.7%と続いている。他方、「建設」(6.9%)の女性社長比率は低位にあり、1990年から1.5ポイントの上昇にとどまる
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