レポートTDB景気動向調査2019年8月(近畿ブロック・大阪府)

景気DI

前月比

今月の特徴

44.2

0.4

9カ月ぶり改善

概況

「兵庫」の景気DIは2018年12月から続いた悪化基調から9カ月ぶりに前月比改善となった。ただし、堅調な『建設』を除くと当月改善の『製造』『運輸・倉庫』についても、一部で消費税増税前の駆け込み需要が見られた程度で力強さはない。長期化する米中貿易問題や先鋭化する日韓問題など海外情勢不安が続いており、需要減に加え、不安定な為替動向や消費を底上げしてきたインバウンドに陰りがうかがえる『卸売』『小売』は悪化傾向で、需要減退・コスト高により企業業績が低調に推移するなか、景気が後退局面に入った感は否めない。

景気DI

「兵庫」の景気DIは前月比0.4ポイント増の44.2と前月横ばいだった4月を含め2018年11月以来9カ月ぶりの改善となった。ただし、前年同月比では4.4ポイント減と9カ月連続の悪化。『全国』は0.1ポイント増の44.7と9カ月ぶりの改善だが、『近畿』は0.2ポイント減の43.8で8カ月連続の悪化。

規模別DI

「大企業」は前月比2.1ポイント増の48.6と改善するも「中小企業」は同0.1ポイント減の43.0と4カ月連続の悪化。なお「小規模企業」は同2.0ポイント増の42.7と9カ月ぶりの改善となった。規模間格差は5.6と今年最大に広がった。

業界別DI

公共工事が堅調な『建設』は4カ月連続、『運輸・倉庫』も2カ月連続の改善。『製造』については一部で増税前特需もあって7カ月ぶりの改善。一方、米中問題による需要減などで『卸売』は3カ月連続、消費不振と天候不順の影響もあって『小売』は4カ月連続、『サービス』は2カ月連続の悪化と、業界別はまだら模様が続く。

先行き見通しDI

3カ月後は0.3ポイント、6カ月後は0.1ポイント、1年後は0.3ポイントと3指標とも前月よりそれぞれ悪化。業界別では、改善傾向の続く『運輸・倉庫』は3指標とも改善。7カ月ぶりに当月改善した『製造』も3カ月後、6カ月後が改善。一方、海外情勢不安による需要減や不安定な為替動向もあって『卸売』は3指標とも悪化。

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