レポート経済ワンポイント解説(第33回)

2021年度、経済活動の正常化プロセス進む。企業規模間における収益力の格差拡大

2021/07/06
景気動向

名目成長率 2021年度+3.0%、2022年度+3.2%、
実質成長率 2021年度+3.4%、2022年度+2.7%を予測

1.景気は4カ月ぶりに悪化

企業の景況感について、2021年5月のTDB 景気動向指数(景気DI)は前月比0.8ポイント減の37.5となり、4カ月ぶりに悪化した(図表1)。

5月の国内景気は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の期間延長や対象地域の追加・拡大などによる人流抑制を通じて、経済活動に大きく制限がかけられたなかでの推移となった。休業や営業時間の短縮などが個人消費を下押しし、関連する川上産業を含む幅広い業種に悪影響を及ぼしていた。

さらに、燃料価格の上昇がコスト負担を高めたほか、半導体不足にともなう一部企業の工場の稼働停止などもマイナス要因であった。

他方、米国や中国など海外経済の回復により輸出が大きく増加したことに加えて、自宅内消費の拡大などはプラス材料となった。

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