レポート経済ワンポイント解説(第40回)

2023年度は3年連続でプラス成長、純輸出がマイナスも設備投資が堅調に推移

2023/04/27
景気動向

名目成長率 2022年度+1.6%、2023年度+2.1%、2024年度+2.3%
実質長率 2022年度+1.3%、2023年度+0.9%、2024年度+1.0%を予測

1.景気は4カ月ぶりに改善

企業の景況感について、2023年3月のTDB 景気動向指数(景気DI)は前月比1.8ポイント増の43.9となり、4カ月ぶりに改善した(図表1)。

3月の国内景気は、新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)の感染者数の落ち着きやマスク着用ルールの緩和にともない消費者のマインドが明るくなるなどアフターコロナに向けた動きが加速した。新型コロナが流行した過去の年度末と異なり、旺盛な旅行需要や卒業、送別会などにともなう消費活動が目立ち、個人消費関連を中心に幅広く景況感は上向いた。また、卒業や就職などの季節需要の増加も押し上げ要因となった。

一方、仕入れ価格の高止まりや人手不足・技術者不足による機会損失の発生は悪材料だったほか、生活必需品などの価格高騰の継続はマイナス要因になっていた。業種別にみても、マスク規制の緩和にともない消費者のマインドが改善。春休みや送別会、引っ越しなど季節需要も重なり人流が増加し、幅広い業種がプラスに転じた。

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