レポートロシア・ウクライナ情勢による東北6県企業の仕入れへの影響調査

ロシア・ウクライナ情勢で50.9%が「仕入確保」に影響、69.2%が「価格」に影響 ~ 問題に直面している企業の1割近くが生産拠点の国内回帰を検討 ~

はじめに

ロシアのウクライナ侵攻開始から4カ月が経過、日本国内では原油や原材料価格の一段の高騰による影響の拡大が危惧されている。またロシアは日本を含む「非友好国」に対して、木材の輸出を禁止する措置を発動し、日本側でもロシアからの輸入依存度が高い単板を含む木材や機械など38品目を輸入禁止にした。

さらに、穀物大国であるロシアは、非友好国への食料輸出を注意深く監視する考えを示すなか、日本は追加制裁としてロシア産の石油を原則禁輸する方針を表明。原材料や商品不足および価格のさらなる高騰への懸念が高まっている。

そこで、帝国データバンク仙台支店は、東北6県企業のロシア・ウクライナ情勢による原材料や商品・サービスなどの仕入れへの影響について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2022年4月調査とともに行った。


■調査期間は2022年4月15日~30日、調査対象は1596社で、有効回答企業数は731社(回答率45.8%)

調査結果

  1. ロシア・ウクライナ情勢により、原材料や商品・サービスの仕入数量の確保面で『影響を受けている』企業は50.9%と、半数を超えた。他方、原材料や商品などの価格高騰の面で『影響を受けている』企業は69.2%となり、約7割にのぼった
  2. 仕入数量の確保面で『影響を受けている』企業割合を主な業界別でみると、「農・林・水産」が66.7%で最多、「建設」が60.7%と続いた。仕入価格の面では、「運輸・倉庫」が83.3%、「製造」が82.0%にのぼった
  3. ロシア・ウクライナ情勢により仕入れ関連問題に直面している企業が実施している対策は、「原材料や商品価格上昇分の販売価格への転嫁」が48.4%でトップ。次いで、「代替品への切り替え」(18.1%)が続いた。他方、検討している対策についても「原材料や商品価格上昇分の販売価格への転嫁」(35.6%)が最も高い。また、企業の約7.8%で、「自社生産拠点の日本国内への回帰」の実施を検討していた

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