レポートTDB景気動向調査2020年3月(近畿ブロック・滋賀県)

景気DI

前月比

今月の特徴

30.3

▲ 6.4

4カ月連続で悪化、10年ぶりの低水準に

概況

新型コロナウイルスの感染拡大によるインバウンド需要の急減や活動自粛の影響で「生産、交通、流通、消費など経済活動が全面的に停滞」(機械器具卸売)している。「顧客の飲食店は前年比30~50%の売り上げ減」(飲食料品製造)となるほか、「荷動きが悪く在庫過多となっている」(繊維製品・服飾品製造)企業もある。「イベントの自粛などで注文が激減」「医薬品・化粧品メーカーからの受注減」(いずれも印刷・出版)、「営業活動不全」(機械製造)など直接・間接の影響が多方面に広がっており、予断を許さない状況が続きそうだ。

景気DI

「大阪」は前月比6.4ポイント減の30.3と、4カ月連続で悪化。辛うじて30台を維持したものの、2010年3月(29.3)以来10年ぶりの低水準となった。都道府県順位は前月の33位から40位へ後退し、2016年11月と並んで過去最低ランクに。悪化幅は14年4月(△4.6ポイント)を上回って過去最大となった。

規模別DI

「大企業」(前月比7.9ポイント減)は4カ月連続で悪化。「中小企業」(同6.1ポイント減)も6カ月連続で悪化したが、規模間格差は3.3ポイントに縮小した。なお、「大企業」が30台になるのは2013年1月(39.6)以来7年2カ月ぶり、「中小企業」が20台になるのは10年3月(28.9)以来10年ぶり。

業界別DI

全9業界で悪化。とりわけ新型コロナウイルス感染拡大によりインバウンド需要が剥落し、自粛の影響も広がる『小売』『サービス』の悪化が目立ち、BtoBの「広告関連」なども悪化している。ホテル建設需要が止まり『不動産』も大幅に悪化した。なお、『小売』は2009年12月(18.5)を下回って調査開始以来の最低に。

先行き見通しDI

3カ月後(前月比7.9ポイント減)、6カ月後(同8.3ポイント減)、1年後(同5.5ポイント減)の3指標とも悪化した。全3指標が悪化するのは2カ月連続。3カ月後の見通しDIが現況を下回ったのは14年3月以来6年ぶりで、『不動産』『小売』『運輸・倉庫』の3カ月後は2カ月連続で10ポイント以上悪化した。

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