レポート

TDB景気動向調査2026年10月(四国ブロック:徳島・香川・愛媛・高知)

■四国ブロック

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

42.3

0.8

4カ月連続で前年同月を上回る

・概況

『四国』の景気DIは、4カ月連続で前年同月を上回った。ただ、改善幅は小さく、企業からは「土地の売買に関する問い合わせが前年同期より多い」(サービス、香川県)など好況な声がある一方、「金利上昇や物価高で停滞を感じる」(小売、愛媛県)や「資材高騰、物価高、金利上昇の影響があるほか、価格転嫁できない」(建設、高知県)などの声もある。資材価格の高騰や人件費上昇の影響を受けているとする声が引き続き多いなか、買い控えなど消費の停滞を懸念する声もあり、当面の景気DIは一進一退での推移が見込まれる。

・景気DI

『四国』の景気DIは、前月比0.8ポイント増の42.3となり、2カ月ぶりに改善したほか、4カ月連続で前年同月を上回った。県別では、「香川」「愛媛」「高知」が改善、「徳島」のみ悪化した。また、『全国』(45.0)を70カ月連続で下回ったものの、全国10ブロック別の順位は8位(前月9位)に上昇した。

・規模別DI

「大企業」は前月比1.5ポイント増の47.2、「中小企業」は同0.7ポイント増の41.4、うち「小規模企業」は同1.3ポイント増の37.5となり、いずれも2カ月ぶりに改善した。「大企業」の改善幅が大きく、40カ月連続で「大企業」が「中小企業」を上回った。

・業界別DI

主要7業界では、『建設』『不動産』『小売』『運輸・倉庫』『サービス』が改善、『製造』『卸売』が悪化した。『運輸・倉庫』が大きく改善して2カ月ぶりに40台となるなど4業界が40台となった。一方で、『小売』は31カ月連続、『不動産』は8カ月連続の40割れとなるなど、業界間の格差が続いている。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は44.4(前月44.3)、「6カ月後」は44.5(同44.2)、「1年後」は45.2(同45.0)で、「3カ月後」が2カ月ぶりに改善したほか、「6カ月後」「1年後」はそれぞれ5カ月連続で改善した。また、前年同月比では3カ月連続で3指標が揃って改善しており、先行きに対する期待感が認められる。

■香川県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

45.5

1.1

2カ月ぶりに改善

・概況

「香川」の景気DIは、2カ月ぶりに改善した。企業からは「土地の売買に関する問い合わせが前年同期より多い」(サービス)など好況な声がある一方、「お客さまの中で物価高や金利上昇に対する不安感が根強い」(不動産)、「4割~5割引きで購入する消費者が増えており、値上げすると売れず廃棄になるといった悪循環になっている」(卸売)などの厳しい声もある。資材価格の高騰や人件費上昇の影響を受けているとする声が引き続き多いなか、買い控えなど消費の停滞を懸念する声もあり、当面の景気DIは一進一退での推移が見込まれる。

・景気DI

「香川」の景気DIは、前月比1.1ポイント増の45.5となり、2カ月ぶりに改善した。また、前年同月も2カ月ぶりに上回った。5カ月連続で40台を維持し、『全国』(45.0)との比較では0.5ポイント上回った。全国を上回るのは2カ月ぶりで、全国都道府県別の順位は11位(前月13位)に上昇した。

・規模別DI

「大企業」は前月比4.0ポイント増の48.2、「中小企業」は同0.4ポイント増の44.9、うち「小規模企業」は同2.7ポイント増の39.5で、いずれも2カ月ぶりに改善した。「大企業」の改善幅が大きく、2カ月ぶりに「大企業」が「中小企業」を上回った。

・業界別DI

主要7業界では、『建設』『不動産』『卸売』『小売』『運輸・倉庫』が改善、『製造』『サービス』が悪化。『運輸・倉庫』が大きく改善して2カ月ぶりに50台となったほか、『建設』も7カ月ぶりに50台となった。一方で、『卸売』『小売』は40前後での推移が続くなど、業界間の格差がみられる。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は47.6(前月47.0)、「6カ月後」は46.3(同45.1)、「1年後」は47.4(同45.5)となり、前月比・前年同月比ともに2カ月ぶりに3指標が揃って改善した。見通しDI自体は改善傾向にあるも、「6カ月後」と「1年後」が「3カ月後」を下回るなど、先行きに対する慎重な見方も残る。

■徳島県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

38.4

-0.2

6カ月ぶりに悪化

・概況

徳島県の景気DIは38.4となり、前月比0.2ポイント減と6カ月ぶりに悪化した。規模別では、「中小企業」や「小規模企業」で改善がみられた一方、「大企業」は悪化した。業界別では、『小売』『運輸・倉庫』『サービス』が改善したものの、『建設』『製造』『卸売』は悪化し、『不動産』は横ばいとなるなど、業界によって景況感にばらつきがみられた。また、先行き見通しDIは全期間で前月を下回り、先行きに対する慎重な見方もうかがえる。当面の景況感は、一進一退の動きを伴いながら推移するものと思われる。

・景気DI

「徳島」の景気DIは38.4となり、前月比0.2ポイント減と6カ月ぶりに悪化した。低下幅は小幅にとどまったものの、依然として40を下回る低水準が続いている。物価高や人手不足などの影響もあり、県内企業の景況感は総じて厳しい状況が続いている。

・規模別DI

規模別では、「中小企業」(38.0)と、そのうち「小規模企業」(31.9)が改善した一方、「大企業」(43.3)は悪化した。その結果、規模間格差は5.3ポイントと前月から3.6ポイント縮小した。「大企業」で弱含みとなったものの、「中小企業」や「小規模企業」では持ち直しの動きがみられた。

・業界別DI

主要7業界では、『小売』『運輸・倉庫』『サービス』の3業界で改善した一方、『建設』『製造』『卸売』の3業界で悪化し、『不動産』は横ばいだった。最も高かったのは『運輸・倉庫』(50.0)で、最も低かったのは『不動産』(16.7)だった。業界によって景況感に大きな差がみられる結果となった。

・先行き見通しDI

先行き見通しDIは、「3カ月後」が39.5、「6カ月後」が40.1、「1年後」が40.4となり、全期間で前月を下回った。特に「6カ月後」の悪化幅が大きく、企業の先行きに対する慎重な見方が広がっていることがうかがえる。一方で、「6カ月後」と「1年後」は40台を維持した。

■愛媛県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

42.6

1.1

2カ月ぶりに改善

・概況

「愛媛」の景気DIは前月比1.1ポイント増の42.6となり、3カ月連続で40を上回り、2カ月ぶりの改善となった。ただ、業界別では明暗が分かれ、「ナフサショックの影響で止まっていた設備更新工事発注が再開され始めた」(建設)など設備投資の好調さが感じられる声がある一方で、「金利上昇や物価高で停滞を感じる」(小売業)といった声も聞かれた。先行き指標もやや低調な推移で、不確定要素が多く見通しが立てられないのが実情とみられる。物価高は引き続き企業の収益を圧迫しており、今後も一進一退の推移が見込まれる。

・景気DI

「愛媛」の景気DIは前月比1.1ポイント増の42.6と2カ月ぶりに改善した。『全国』もわずかに改善し、県別順位は30位と前月(37位)から上昇した。

・規模別DI

前月から一転し、「大企業」「中小企業」「小規模企業」のすべてで改善した。中でも「大企業」の改善幅が大きかったことから規模間格差(大企業-中小企業)は拡大した。

・業界別DI

回答数が10社を超える5業界のうち2業界が改善、3業界が悪化と明暗が分かれる結果となった。特に『サービス』が大幅に改善し、2024年5月以来、2年5カ月ぶりにDIは47台に上昇した。また、前月悪化した『建設』も改善した。一方で、『製造』『卸売』『小売』は悪化し、特に『卸売』は3カ月ぶりに40を下回った。

・先行き見通しDI

「3カ月後」が前月比横ばい、「6カ月後」が同0.1ポイント増、「1年後」は同0.7ポイント減となった。業界別では『サービス』がすべての期間で改善した一方で、『建設』『卸売』『小売』がすべての期間で悪化した。

■高知県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

39.3

0.1

2カ月ぶりに改善

・概況

「高知」の景気DIは、前月比0.1ポイント増の39.3となり、2カ月ぶりに改善した。「ペットケア製品全般は堅調に推移している」(製造)、「消費税減税による消費者の購入意欲の増加を期待している」(卸売)など、一部で明るい声が聞かれたのが若干ながら景況感の改善につながっているとみられる。一方で、「資材高騰、物価高、金利上昇、価格転嫁できない」(建設)、「作業自体の減少や単価下落が経営を圧迫している」(サービス)など引き続き厳しい声も聞かれ、今後の景況感に影響を及ぼす可能性がある。

・景気DI

「高知」の景気DIは、前月比0.1ポイント増の39.3となり、2カ月ぶりに改善したものの、2カ月連続で40を下回った。一方で、『全国』(45.0)を5.7ポイント下回ったほか、『四国』(42.3)を3.0ポイント下回ったが、全国順位は前月の45位から44位に上昇した。

・規模別DI

「大企業」は44.4と前月(50.0)から低下したが、「中小企業」は38.7と前月(37.9)から0.8ポイント上昇し、また「小規模企業」も38.6と前月(36.5)から2.1ポイント上昇した。「大企業」と「中小企業」の格差は5.7ポイントで、前月(12.1ポイント)から縮小した。

・業界別DI

前月と比較可能な6業界中、「改善」が2業界であったのに対して、「悪化」は4業界となった。業界別にみると、『建設』『製造』が前月から各々改善した一方で、『小売』『サービス』『卸売』『運輸・倉庫』がそれぞれ悪化した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は42.5(前月41.5)、「6カ月後」は44.7(同41.8)、「1年後」は46.2(同44.2)となり、3指標すべてで前月を上回った。

「四国ブロック(2026年10月)」の詳細(四国ブロック:徳島・香川・愛媛・高知)