レポート

TDB景気動向調査2026年10月(中国ブロック:鳥取・島根・岡山・広島・山口)

■中国ブロック

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

42.9

-0.3

6カ月ぶりに悪化

・概況

『中国』の景気DIは、6カ月ぶりに悪化、全国との差は拡大したものの、全国10ブロック別の順位は前月と同じ7位。県別では「山口」が6カ月連続改善し、ブロック内でトップとなった。業界別では観光関連で恩恵のある『卸売』が5カ月連続で改善した一方で、原材料高や飲食料品の値上げから『小売』は2カ月連続で悪化。続く物価高や人手不足、金利上昇などへの先行き不安から、景気は一進一退の状況が続く見込み。

・景気DI

『中国』の景気DIは42.9で6カ月ぶりに悪化した。一方で「全国」が0.4ポイント改善の45.0となり、差は2.1ポイントに拡大した。「山口」は6カ月連続、「鳥取」は2カ月連続で改善したが、「島根」は6カ月ぶり、「広島」「岡山」は5カ月ぶりに悪化した。「山口」がブロック内でトップになるのは5月以来。全国10ブロック別の順位は前月と同じ7位。

・規模別DI

「大企業」は前月比1.7ポイント増の46.2で、3カ月ぶりに改善した。一方、「中小企業」は0.5ポイント減の42.5で6カ月ぶりに悪化。うち「小規模企業」は1.6ポイント減の39.7で5カ月ぶりに悪化し、2カ月ぶりに40を割り込んだ。「大企業」と「中小企業」の格差は3.7で、3カ月ぶりに拡大した。

・業界別DI

4業界が改善、5業界が悪化となった(その他を除く)。『卸売』(43.7)は5カ月連続で改善し、『農・林・水産』(43.3)は2カ月連続で改善した。『建設』(42.5)、『不動産』(39.7)は2カ月ぶりに改善した。一方、『サービス』(47.7)は5カ月ぶりに悪化、前月改善した『運輸・倉庫』(42.8)、『製造』(42.4)は2カ月ぶりに悪化した。『小売』(36.9)の悪化は2カ月連続。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は前月比0.9ポイント減の44.3、「6カ月後」は0.7ポイント減の44.3、「1年後」は0.3ポイント減の44.8で3指標すべてで悪化した。規模別では「中小企業」「小規模企業」が、業界別では『農・林・水産』『金融』『卸売』『サービス』が3指標すべてで悪化。一方、『運輸・倉庫』は3指標すべてで改善した。

■広島県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

43.6

-0.6

5カ月ぶりに悪化

・概況

「広島」の景気DIは、5カ月ぶりに悪化し、全国順位は23位に後退した。規模別では「中小企業」「小規模企業」が悪化した。業界別では、原材料高や飲食料品の値上げから『小売』は2カ月連続で悪化。観光関連は好調な『サービス』は、飲食店を中心に全体では5カ月ぶりに悪化した。続く物価高や人手不足、金利上昇などへの不安から先行き見通しは3指標ともに悪化、景気は一進一退の状況が続く見込み。

・景気DI

「広島」の景気DIは43.6で、前月比0.6ポイント減で5カ月ぶりに悪化した。前年同月比では0.3ポイント高かった。10カ月連続で「全国」(45.0)を下回り、差は1.4ポイントに拡大した。中国5県では「山口」に次ぐ2番目で、都道府県別の順位は前月の15位から23位に後退した。

・規模別DI

「大企業」は前月比0.3ポイント増の46.4で、2カ月連続で改善。「中小企業」は0.7ポイント減の43.1、うち「小規模企業」は3.2ポイント減の40.9でそれぞれ5カ月ぶりに悪化した。「大企業」と「中小企業」の格差は3.3となり、前月から1.0ポイント拡大。

・業界別DI

3業界が改善、5業界が悪化、1業界が横ばいとなった(その他を除く)。『卸売』(45.5)は5カ月連続で改善、先月悪化した『製造』(44.3)、『建設』(42.7)は2カ月ぶりに改善した。一方、『サービス』(44.8)は5カ月ぶりに悪化、『不動産』(42.9)、『小売』(37.0)は2カ月連続で悪化した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は前月比0.5ポイント減の45.6、「6カ月後」は0.3ポイント減の45.6、「1年後」は0.4ポイント減の46.0となり、3指標とも悪化した。規模別では「中小企業」「小規模企業」が、業界別では『卸売』『運輸・倉庫』『サービス』の3業界が3指標とも悪化した。一方、3指標とも改善したカテゴリーはなかった。

■鳥取県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

41.4

0.5

2カ月連続改善

・概況

「鳥取」は2カ月連続で40台を維持しているが、58カ月連続で『全国』を下回っている。『建設』は工事量の低下を懸念する声が多く聞かれる一方で物価高による影響の声が少なくなってきた。今月は消費税減税による声が聞かれたが、恩恵より不安の声が多くあった。円安、金利上昇、物価高による価格転嫁の遅れなどは小規模企業への経営悪化に直結するものであるため、当面は現状程度の景況感が続くとみられる。

・景気DI

「鳥取」は前月比0.5ポイント増の41.4と2カ月連続の改善となった。『中国』で前月より改善したのは「鳥取」、「山口」のみで、『中国』は前月比0.3ポイント減の42.9となった一方で、『全国』は同0.4ポイント増の45.0となった。全国順位は前月から3ランクアップの37位。

・規模別DI

「大企業」は前月比5.6ポイント減の44.4となったが、「中小企業」は同0.8ポイント増の41.2となったため、規模間格差は3.2となった。うち「小規模」は同2.0ポイント増の42.2と規模の小さいほど前月から改善した。

・業界別DI

前月から悪化したのは『金融』、『製造』の2業界のみで、『建設』、『不動産』、『卸売』、『小売』、『サービス』の5業界で改善した。『卸売』と『小売』は10カ月連続で30台と厳しさがうかがえる一方で、『サービス』は11カ月ぶりに50台に回復し堅調さがみられる。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は前月比1.0ポイント減の42.6、「6カ月後」は同1.9ポイント減の41.7、「1年後」は同0.4ポイント減の43.5と3指標ともに前月から悪化した。「大企業」は先行きの悪化懸念が大きいほか、規模を問わず3カ月後より6カ月後が悪く、1年後に再び回復する見通しである。

■島根県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

41.3

-0.9

6カ月ぶりに悪化

・概況

「島根」の景気DIは6カ月ぶりに悪化し、都道府県順位は38位に後退した。「大企業」の改善幅が大きかったものの、最も社数が多い「中小企業」の悪化が目立ち、「うち小規模」は今年になって1月・3月に次いで低いDI値となっている。先行き見通しも低いままである。企業からは、長引く中東情勢の悪化、物価高、個人消費の低迷に対する不安の声も聞かれ、景気動向は依然として不透明感が強いものと思われる。

・景気DI

「島根」の景気DIは前月比0.9ポイント減の41.3となり、6カ月ぶりに悪化した。悪化幅は『中国』5県でもっとも大きく、5県でもっとも低いDI値となった。都道府県順位は前年同月の32位から38位に後退した。

・規模別DI

「大企業」が前月比4.2ポイント増の41.7となり、「中小企業」が同1.1ポイント減の41.3、「うち小規模」が同3.2ポイント減の37.0となった。「大企業」が大きく改善したものの、「中小企業」は4カ月ぶりの悪化で、「うち小規模」は2カ月ぶりの30台となった。

・業界別DI

前月と比較可能な10業界中、2業界が改善、3業界が横ばい、5業界が悪化した。『小売』が前月比横ばいながら33.3と依然として低く、『建設』が同1.8ポイント減の43.1、『卸売』が同1.1ポイント減の38.9、『製造』が同0.3ポイント減の41.7とそれぞれ悪化した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は43.7(前月44.3)、「6カ月後」は43.1(前月43.1)、「1年後」は43.7(前月42.7)となり、「3カ月後」が前月より悪化し、「1年後」が改善した。3指標とも『中国』や『全国』と比較して低い水準にあり、先行きに対する見通しの悪さがうかがえる。

■岡山県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

42.8

-0.1

5カ月ぶりに悪化

・概況

「岡山」の景気DIは、前月比0.1ポイント減の42.8となり、5カ月ぶりに悪化した。『卸売』が2カ月ぶりに改善したほか、『建設』が7カ月ぶりに40台を回復した。全体を下支えしている『サービス』も8カ月ぶりに51を超えた。一方で、中東情勢の悪化は長期化しており、物価高を背景に『小売』『運輸・倉庫』は40を下回った。中東情勢は先行き不透明な状況にあるなか、値上げラッシュが続いているほか、円安、金利上昇、人件費高騰など、地元企業の経営環境は依然として厳しいため、当面は現状程度の景況感が続くであろう。

・景気DI

「岡山」の景気DIは、前月比0.1ポイント減の42.8となり、5カ月ぶりに悪化した。前年同月と比べると0.7ポイント高く、5カ月連続で前年同月を上回った。『全国』(45.0)より2.2ポイント低かったものの、47都道府県別の順位は前月から1ランクアップして28位、中国5県では前月と同じ3位となった。

・規模別DI

「大企業」は前月比3.9ポイント増の48.6となり、2カ月ぶりに改善した。「中小企業」は同0.7ポイント減の41.9となり、2カ月ぶりに悪化、うち「小規模企業」は同0.5ポイント増の39.8となり、2カ月連続で改善した。「大企業」の改善幅が大きく、「中小企業」との格差は2.1から6.7に拡大した。

・業界別DI

9業界中、「改善」が6業界、「悪化」が3業界となった。『建設』が2カ月連続で改善して7カ月ぶりに40台を回復したほか、『サービス』が8カ月ぶりに51を超えた。一進一退が続いている『卸売』も改善した一方で、『小売』は悪化して5カ月ぶりに40を下回ったほか、『運輸・倉庫』も2カ月ぶりに40を下回った。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は前月比2.5ポイント減の43.3となり、6カ月ぶりに悪化した。「6カ月後」は同2.2ポイント減の43.8となり、3カ月ぶりに悪化した。「1年後」も同1.6ポイント減の43.6となり、3カ月ぶりに悪化した。中東情勢や為替動向、物価高など厳しい経営環境が続くなか、3指標がそろって悪化した。

■山口県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

43.7

0.2

6カ月連続で改善

・概況

「山口」の景気DIは43.7と前月より0.2ポイント改善し、6カ月連続で前月を上回ったが、前年同月との比較では2カ月ぶりに悪化した。『製造』では「原材料をはじめ全てのコストが高騰し、値上げが追い付いていない、売上も芳しくない」との声があり、各業界で原燃料の高止まりや値上げに関する懸念が広がっている。また、金利上昇局面にあり設備投資の抑制や個人消費の低迷など先行きの不透明感は高まっており、今後も景気は一進一退が続くであろう。

・景気DI

「山口」の景気DIは、前月比0.2ポイント改善の43.7と6カ月連続で前月を上回った。都道府県順位は22位(前月は21位)と若干下がり、『全国』45.0との比較では1.3ポイント下回った。なお、前年同月(43.9)との比較では0.2ポイント下回り、2カ月ぶりに悪化した。

・規模別DI

「大企業」は前月比2.4ポイント増の44.1と3カ月ぶりに改善し、「中小企業」は同0.1ポイント減の43.7と6カ月ぶりに悪化した。「小規模企業」も同1.3ポイント減の39.3と4カ月ぶりに悪化した。「大企業」と「中小企業」の差は0.4ポイントと2カ月ぶりに「大企業」が上回った。

・業界別DI

『製造』は2カ月連続、『農・林・水産』は3カ月ぶり、『卸売』『小売』は2カ月ぶりに改善したが、『小売』は30台にとどまった。『運輸・倉庫』は横ばいで50台を維持した。一方、『不動産』は2カ月ぶりに悪化し20台となり、『建設』は3カ月ぶり、『サービス』も2カ月ぶりに悪化した。

・先行き見通しDI

3カ月後が44.5(前月44.2)、6カ月後は44.9(同44.3)、1年後は45.7(同45.2)と各期間で先行きの見通しは改善を示した。規模別では中小企業、小規模は先行き改善の見通しを示す一方、大企業は先行きの見通しは厳しさをみせている。業界別では『農・林・水産』は悪化の見通しを示している。

「中国ブロック(2026年10月)」の詳細(中国ブロック:鳥取・島根・岡山・広島・山口)