レポート

TDB景気動向調査2026年8月(中国ブロック:鳥取・島根・岡山・広島・山口)

■中国ブロック

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

42.4

0.4

3カ月連続で改善

・概況

『中国』の景気DIは、3カ月連続で改善したものの、全国10ブロック別の順位は9位にダウンした。県別では「島根」「山口」が4カ月連続で、「広島」が3カ月連続で改善した。業界別では『サービス』『建設』『卸売』が3カ月連続で改善した。中東情勢を懸念する声は依然根強く、従来の原材料高や円安、また金利上昇などによる先行きの不安視から、景気は小幅に改善も力強さを欠く推移が見込まれる。

・景気DI

『中国』の景気DIは42.4で3カ月連続で改善した。「島根」「山口」は4カ月連続、「広島」は3カ月連続で改善した。「岡山」は横ばい。「鳥取」は2カ月ぶりに悪化、30台は8カ月連続。「広島」(44.1)は中国ブロックで最も高かったが、「全国」(44.6)より0.5ポイント低かった。全国10ブロック別の順位は8位から9位にダウンした。

・規模別DI

「大企業」は前月比0.6ポイント減の45.6、「中小企業」は0.6ポイント増の41.9、うち「小規模企業」は0.3ポイント増の39.5。「小規模企業」は3カ月連続で改善したが、6カ月連続で40を下回った。「大企業」と「中小企業」の格差は3.7で、2カ月ぶりに縮小した。

・業界別DI

6業界が改善、3業界が悪化となった(その他を除く)。『サービス』(45.8)、『建設』(42.6)、『卸売』(42.3)は3カ月連続で改善した。2カ月連続で改善した『不動産』(40.2)、2カ月ぶりに改善した『小売』(40.0)は40台に回復。一方、『製造』『運輸・倉庫』は4カ月ぶりに悪化、『運輸・倉庫』は2.1ポイント減の39.2で、2カ月ぶりの30台。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は前月比1.3ポイント増の44.8、「6カ月後」は0.6ポイント増の45.0と改善したものの、「1年後」は0.5ポイント減の45.2となった。業界別では、『不動産』『卸売』『運輸・倉庫』は3指標すべてで改善した。『不動産』は3指標ともに2カ月連続で改善し、40台に回復した。

■広島県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

44.1

0.8

3カ月連続で改善

・概況

「広島」の景気DIは、3カ月連続で改善したものの、全国順位は17位に後退した。規模別では「中小企業」が改善し、業界別では『建設』『不動産』『サービス』の改善が寄与した。これらを含む5業界では、先行き見通しも3指標すべてが改善した。ただし、中東情勢を懸念する声は依然根強く、従来の原材料高や円安、また金利上昇などによる先行きの不安視から、景気は小幅に改善も力強さを欠く推移が見込まれる。

・景気DI

「広島」の景気DIは44.1で、前月比0.8ポイント増と3カ月連続で改善し、2026年で最も高かった。前年同月比では1.6ポイント高かった。ただ、8カ月連続で「全国」(44.6)を下回り、差は0.5ポイントに拡大した。中国5県では最も高かったものの、都道府県別の順位は前月の15位から17位に後退した。

・規模別DI

「大企業」は前月比2.4ポイント減の45.6で2カ月ぶりに悪化。一方、「中小企業」は同1.4ポイント増の43.8、うち「小規模企業」は同2.2ポイント増の43.2でそれぞれ3カ月連続で改善した。「大企業」と「中小企業」の格差は1.8となり、3.8ポイント縮小。格差が1ポイント台となったのは2024年5月以来。

・業界別DI

6業界が改善、1業界が悪化、2業界が横ばいとなった(その他を除く)。『建設』(45.7)、『製造』(46.1)、『卸売』(43.5)、『サービス』(44.2)は、それぞれ3カ月連続で改善した。『不動産』(50.0)は2カ月連続の改善で、改善幅が最大となった。一方、『運輸・倉庫』(37.5)は唯一悪化した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は前月比1.4ポイント増の46.3、「6カ月後」は同1.5ポイント増の47.0、「1年後」は同0.8ポイント増の47.7となり、それぞれ3カ月連続で改善した。規模別では、「中小企業」「小規模企業」が3指標とも改善。業界別では『建設』『不動産』『製造』『運輸・倉庫』『サービス』の5業界が3指標とも改善した。

■鳥取県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

38.6

-0.2

ふたたび悪化

・概況

「鳥取」は前月から悪化し全国順位は45位にとどまった。「鳥取」は直近でも8カ月連続で40を下回り、2021年12月から56カ月連続で『全国』を下回っている。価格転嫁が進んでいないことや県内での取引が多く、インフレにより経営に変化が必要な環境にあっても、従前からの業態や方針を守り続けている企業も多く見受けられ、今後は市場変化に対応した企業体質に変化させることが求められる。

・景気DI

「鳥取」は前月比0.2ポイント減の38.6とふたたび悪化した。『中国』は「鳥取」を除く4県が前月から改善したことにより、前月比0.4ポイント増となった。また、『全国』も前月比1.0ポイント増の44.6と全体的な改善傾向がみられたこともあり、「鳥取」の全国順位は前月から2ランクダウンの45位となった。

・規模別DI

「大企業」は前月比2.7ポイント減の41.7に対して、「中小企業」は前月同様の38.5となり、規模間格差は3.2に縮まった。「うち小規模」は同1.5ポイント減の40.2となるなど、全体的に悪化傾向がみられた。

・業界別DI

前月から悪化したのは『不動産』、『製造』、『卸売』、『小売』、『サービス』の5業界で、『金融』、『建設』の2業界は前月から改善した。『製造』は2カ月連続、『卸売』、『小売』の2業界は8カ月連続で40を下回り、厳しさがみられる一方で、『建設』は2カ月連続の改善となった。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は前月比0.4ポイント減の42.5、「6カ月後」は同1.8ポイント減の40.3、「1年後」は同2.9ポイント減の41.9となり、3指標ともに前月から悪化した。「鳥取」『全国』ともに3カ月後は回復するものの6カ月後に一旦悪化し、1年後に再び改善するなど一進一退の推移である。

■島根県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

40.8

0.8

4カ月連続改善

・概況

「島根」の景気DIは4カ月連続で改善し、2026年に入って最も高くなった、しかし、前年の水準には及ばず、都道府県順位は低いままである。中国5県で見ても、他の3県が42.0以上なのに対し、山陰2県は41.0以下と低く、先行き見通しも両県の低さが目立っている。企業からは、物価高を懸念する声や金利上昇で設備投資に対する不安の声も聞かれる。

・景気DI

「島根」の景気DIは前月比0.8ポイント増の40.8となり、4カ月連続して改善、2026年に入って最も高い数値となった。『中国』も3カ月連続で改善し、DIは同0.4ポイント改善の42.4となった。都道府県順位は前年同月の37位から38位に下落した。

・規模別DI

「大企業」が前月比2.8ポイント減の38.9となり、「中小企業」が同1.0ポイント増の40.9、「うち小規模」が同0.1ポイント減の38.1となった。「中小企業」は2カ月連続の改善となったものの、「大企業」は2カ月連続の悪化となった。また、「うち小規模」は9カ月連続の30台となった。

・業界別DI

前月と比較可能な9業界中、5業界が改善、1業界が横ばい、3業界が悪化した。『建設』が前月比4.2ポイント増の45.2、『卸売』が同1.1ポイント増の39.1に回復した。『小売』は同5.0ポイント増ながら35.0と依然として低い水準にある。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は42.2(前月41.6)、「6カ月後」は42.3(前月42.7)、「1年後」は42.3(前月43.3)となり、「3カ月後」は前月より改善したものの、「6カ月後」「1年後」は悪化しており、先行きに対する見通しの悪さがうかがえる。

■岡山県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

42.3

横ばい

横ばいで推移も都道府県別順位は後退

・概況

「岡山」の景気DIは、前月比横ばいの42.3となった。『サービス』が2カ月ぶりに50台となったほか、中東情勢の影響による流通の目詰まりに改善がみられる『卸売』や、自動車業界が復調となったことで『小売』が改善した。一方で建設コスト上昇を背景に民間の設備投資が低迷し『建設』が悪化したほか、円安などの影響から印刷や飲食料品・飼料が低迷した『製造』が悪化した。中東情勢は先行き不透明な状況にあるなか、物価高、円安、金利上昇など、地元企業の経営環境は依然として厳しい。当面は現状程度の景況感が続くであろう。

・景気DI

「岡山」の景気DIは、前月比横ばいの42.3となった。『全国』は同1.0ポイント増の44.6となったため、『全国』よりも2.3ポイント低く、9カ月連続で『全国』を下回った。47都道府県別の順位は前月の25位から29位へ後退し、中国5県においても前月の2位から3位へランクダウンした。

・規模別DI

「大企業」は前月比4.4ポイント増の49.4となり、2カ月ぶりに改善した。「中小企業」は同0.9ポイント減の40.8となり、3カ月ぶりに悪化、うち「小規模企業」は同1.1ポイント減の37.4となり、2カ月連続で悪化した。「大企業」の改善幅が大きく、「中小企業」との格差は3.3から8.6に拡大した。

・業界別DI

9業界中、「改善」が4業界、「悪化」が4業界、「横ばい」が1業界だった。2カ月連続で20台に落ち込んでいた『不動産』が30台に改善したほか、一進一退が続いている『卸売』『小売』も改善、『サービス』は2カ月ぶりに50台となった。一方で『建設』『製造』は4カ月ぶり、『運輸・倉庫』は2カ月ぶりに悪化した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は前月比1.8ポイント増の45.2となり、4カ月連続で改善した。「6カ月後」は同1.4ポイント増の45.0、「1年後」は同0.2ポイント増の44.9となり、いずれも2カ月ぶりに改善した。中東情勢の先行きに不透明感はありながらも、直接的な影響に落ち着きがみられ、3指標がそろって改善した。

■山口県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

42.6

0.6

4カ月連続で改善

・概況

「山口」の景気DIは42.6と前月より0.6ポイント改善し、4カ月連続で前月を上回ったが、前年同月との比較では6カ月連続で悪化した。『製造』では「原材料が高騰し、価格改定が追い付かない」、『サービス』では「物価高騰、金利上昇、人件費の上昇の影響が大きい」との声があり、各業界で中東情勢やエネルギー高、円安などによる物価高、コスト上昇の影響が続き、先行きの不透明感が高まっている。また、金利上昇による設備投資や消費の抑制を懸念する声も増えており、今後も景気は一進一退が続くであろう。

・景気DI

「山口」の景気DIは、前月比0.6ポイント改善の42.6と4カ月連続で前月を上回った。都道府県順位は26位(前月は26位)と横ばいながら、『全国』44.6との比較では2.0ポイント下回った。なお、前年同月(43.2)との比較では0.6ポイント下回り、6カ月連続で悪化となった。

・規模別DI

「大企業」は前月比4.0ポイント減の42.7と3カ月ぶりに悪化したが、「中小企業」は同1.3ポイント増の42.6と4カ月連続で改善した。「小規模企業」も同0.4ポイント増の37.7と2カ月連続で改善した。「大企業」と「中小企業」の差は0.1ポイントと格差は縮まった。

・業界別DI

『卸売』は4カ月連続、『小売』は横ばいを挟んで2カ月連続、『建設』が2カ月ぶりに改善し、特に『小売』は40台に回復した。一方、『不動産』『製造』『運輸・倉庫』『サービス』は前月より悪化し、特に『不動産』は4カ月ぶりに悪化し20台となった。『農・林・水産』は前月から横ばいで30台にとどまった。

・先行き見通しDI

3カ月後が45.0(前月43.2)、6カ月後は45.9(同45.6)、1年後は45.2(同47.2)と3カ月後、6カ月後の見通しが改善する一方で、1年後の見通しは悪化している。規模別では中小企業、小規模で先行き悪化の見通しを示し、業界別では『製造』『小売』『運輸・倉庫』では改善の見通しを示している。

「中国ブロック(2026年8月)」の詳細(中国ブロック:鳥取・島根・岡山・広島・山口)