レポート

TDB景気動向調査2026年7月(中国ブロック:鳥取・島根・岡山・広島・山口)

■中国ブロック

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

42.0

1.3

2カ月連続で改善

・概況

『中国』の景気DIは、2カ月連続で改善した。全国10ブロック別の順位は4カ月連続の8位。県別では「鳥取」が5カ月ぶりに改善するなど5県すべてで改善した。業界別では『不動産』が5カ月ぶりに改善したものの、『小売』は前月比2.3ポイント減の37.6で、業界別で最も低かった。中東情勢を懸念する声は依然根強く、従来の原材料高や円安、また金利上昇などによる先行きの不安視から、景気は小幅に改善も力強さを欠く推移が見込まれる。

・景気DI

『中国』の景気DIは42.0で2カ月連続で改善した。5県すべてが改善し、「島根」「山口」は3カ月連続、「岡山」「広島」は2カ月連続、「鳥取」は5カ月ぶりに改善した。前月から2.2ポイント改善した「広島」(43.3)は中国ブロックで最も高かったが、「全国」(43.6)より0.3ポイント低かった。全国10ブロック別の順位は4カ月連続で8位となった。

・規模別DI

「大企業」は前月比2.2ポイント増の46.2、「中小企業」は1.1ポイント増の41.3、うち「小規模企業」は0.4ポイント増の39.2で、3指標とも改善となった。「小規模企業」は2カ月連続で改善したが、5カ月連続で40を下回った。「大企業」と「中小企業」の格差は4.9で、2カ月ぶりに拡大した。

・業界別DI

6業界が改善、3業界が悪化となった(その他を除く)。『製造』(42.6)、『運輸・倉庫』(41.3)は3カ月連続で、『建設』『卸売』『サービス』はそれぞれ2カ月連続で改善した。『不動産』は5カ月ぶりの改善。一方、『小売』は前月比2.3ポイント減の37.6で、業界別で最も低かった。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は前月比0.8ポイント増の43.5、「6カ月後」は0.6ポイント増の44.4、「1年後」は0.5ポイント増の45.7で、3指標とも改善となった。「1年後」は「全国」(45.6)を上回った。業界別では、『建設』『製造』『不動産』は3指標すべてで改善した。『不動産』の改善は3カ月ぶりだが、いずれも30台にとどまった。

■広島県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

43.3

2.2

2カ月連続で改善

・概況

「広島」の景気DIは、2カ月連続で改善した。全国順位も15位に上昇した。規模別では「大企業」の改善幅が大きく、業界別では『建設』『製造』『卸売』の改善が寄与した。先行き見通しも3指標すべてが改善となった。中東情勢を懸念する声は依然根強く、従来の原材料高や円安、また金利上昇などによる先行きの不安視から、景気は小幅に改善も力強さを欠く推移が見込まれる。

・景気DI

「広島」の景気DIは前月比2.2ポイント増の43.3で、2カ月連続で改善した。前年同月比では1.5ポイント高かった。7カ月連続で「全国」を下回ったものの、「全国」(43.6)との差は0.3ポイントに縮小した。中国5県では最も高く、都道府県別の順位は前月の24位から15位に上昇した。

・規模別DI

「大企業」は前月比4.6ポイント増の48.0で2カ月ぶりに改善。「中小企業」は同1.6ポイント増の42.4、うち「小規模企業」は同0.8ポイント増の41.0で2カ月連続の改善。3指標がそろって改善するのは7カ月ぶり。「大企業」と「中小企業」の格差は5.6となり、3.0ポイント拡大した。

・業界別DI

6業界が改善、3業界が悪化した(その他を除く)。『建設』(44.0)、『製造』(45.2)、『卸売』(43.1)、『サービス』(42.6)は、それぞれ2カ月連続で改善した。『運輸・倉庫』(38.9)は2カ月ぶりに改善したものの、業界別で最も低かった。一方、『小売』(39.1)は3カ月ぶりに悪化し、40を下回った。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は前月比2.0ポイント増の44.9、「6カ月後」は1.6ポイント増の45.5、「1年後」は1.5ポイント増の46.9となり、それぞれ2カ月連続で改善した。各規模別でも3指標すべてが改善。業界別では『建設』『製造』が3指標とも改善した。今月悪化した『小売』は「3カ月後」「6カ月後」も悪化した。

■鳥取県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

38.8

2.1

5カ月ぶりに改善

・概況

「鳥取」は5カ月ぶりに前月から改善したものの、今年に入り40以下で推移しており、「中国」で最下位となっている。一方で、「大企業」が5カ月ぶりに前月から改善したほか、先行きが50を超える期待値の高い業種もみられる。インフレ経済ともいえる物価高を好感する声と懸念する声が交錯するものの、共通するのは価格転嫁を進める課題である。金利ある世界となった今、従前からのスタイルを変化し金利を含めた調達コストを、転嫁できるかどうかが鍵であり、規模間格差が拡大する懸念は払拭できない。

・景気DI

「鳥取」は前月比2.1ポイント増の38.8と5カ月ぶりに改善となった。『中国』は5県全てで前月から改善し前月比1.3ポイント増の42.0となったほか、『全国』も前月比1.0ポイント増の43.6となった。「鳥取」の全国順位は前月と同位の43位であった。

・規模別DI

「大企業」は前月比16.6ポイント増の44.4と大幅に改善した。また、「中小企業」も同1.2ポイント増の38.5となった。このため、規模間格差は4カ月ぶりに逆転現象が解消された。一方で、「うち小規模」は同1.9ポイント減の41.7となった。

・業界別DI

前月から悪化したのは、『製造』、『小売』の2業界で、『金融』、『建設』、『不動産』、『卸売』、『サービス』の5業界は前月から改善した。どの業界も一進一退で推移しており、連続した傾向はみられないが、前月業界最低であった『卸売』は前月比9.5ポイント増と大幅な改善を示した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は前月比1.4ポイント増の42.1、「6カ月後」は同0.2ポイント減の42.1、「1年後」は同1.6ポイント増の44.8となり、「6カ月後」のみ前月から悪化した。原油市場動向や物価上昇による消費マインドの低迷などを先行き懸念とする企業が多かった。

■島根県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

40.0

0.2

3カ月連続改善

・概況

「島根」の景気DIは3カ月連続で改善したものの、直近7カ月間、39台から良くても40台の前半で推移しており、改善幅は小さい。中国5県で見ても、他の3県が42.0以上なのに対し、山陰2県は40.0以下と低さが目立ち、都道府県順位にもそれが表れている。企業からは、「原料不足、経費高騰(製造)」「可処分所得が下がり外出や外泊を控える傾向にある(サービス)」などの声も聞かれた。

・景気DI

「島根」の景気DIは前月比0.2ポイント増の40.0となり、3カ月連続して改善した。『中国』は5県全県で改善し、DIは同1.3ポイント改善の42.0となった。都道府県順位は前年同月の36位から37位に下落した。

・規模別DI

「大企業」が前月比2.7ポイント減の41.7となり、「中小企業」が同0.4ポイント増の39.9、「うち小規模」が同1.1ポイント増の38.2となった。「中小企業」は改善したものの、4カ月連続の30台、「うち小規模」に限れば8カ月連続の30台となった。

・業界別DI

前月と比較可能な9業界中、2業界が改善、2業界が横ばい、5業界が悪化した。『製造』が前月比2.4ポイント増の41.3、『卸売』が同2.2ポイント増の38.0に回復したが、『小売』が同1.7ポイント減の30.0となり、4カ月連続して悪化した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は41.6(前月42.5)、「6カ月後」は42.7(前月43.0)、「1年後」は43.3(前月45.0)と、3指標とも前月より先行きに対する見通しは悪くなっており、特に「1年後」の見通しが中国5県で最も低い数値となっている。

■岡山県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

42.3

0.5

2カ月連続で改善

・概況

「岡山」の景気DIは、前月比0.5ポイント増の42.3となり、2カ月連続で改善した。業界別では前月30を下回った『運輸・倉庫』が改善したほか、半導体需要を受けて『製造』が改善した。一方で、人口減少や建築コスト上昇、マンション価格高騰などを背景に『不動産』が悪化したほか、広告業界の低迷などで『サービス』が悪化し、50を下回った。依然として中東情勢は先行き不透明な状況にあるなか、金利の上昇や地域産業の変化にともなう地元企業の経営に対するマイナスの影響が懸念されるため、当面は一進一退の展開が続くであろう。

・景気DI

「岡山」の景気DIは、前月比0.5ポイント増の42.3となり、2カ月連続で改善した。『全国』(43.6)より1.3ポイント低く、8カ月連続で『全国』を下回った。改善幅は『全国』より小さく、47都道府県別の順位は前月の20位から25位へ、中国5県では、前月の1位から2位へランクダウンした。

・規模別DI

「大企業」は前月比2.4ポイント減の45.0となり、3カ月ぶりに悪化した。「中小企業」は同1.1ポイント増の41.7と2カ月連続で改善したが、うち「小規模企業」は同0.7ポイント減の38.5と2カ月ぶりに悪化した。14カ月連続で「大企業」が「中小企業」を上回ったが、格差は6.8から3.3に縮小した。

・業界別DI

9業界中、「悪化」が4業界、「改善」が3業界、「横ばい」が2業界だった。前月30を下回った『運輸・倉庫』は3カ月ぶりに改善し、半導体関連が好調な『製造』は2カ月連続で改善した。一方、『卸売』『小売』は2カ月ぶりに悪化、『不動産』は3カ月連続で悪化した。また、『サービス』も悪化して50を下回った。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は前月比0.3ポイント増の43.4となり、3カ月連続で改善した。「6カ月後」は同0.5ポイント減の43.6となり、3カ月ぶりに悪化した。「1年後」は同0.3ポイント減の44.7となり、2カ月ぶりに悪化した。中東情勢の先行き不透明感から「6カ月後」「1年後」の見通しがやや落ち込んだ。

■山口県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

42.0

1.2

3カ月連続改善

・概況

「山口」の景気DIは42.0と前月より1.2ポイント改善し、3カ月連続で前月を上回ったが、前年同月との比較では5カ月連続で悪化した。各業界で長引く中東問題を受けた資材不足や物価高、コスト上昇が続いており、価格転嫁の遅れだけでなく、先行き不透明で予測が難しいといったコメントがある。また、『サービス』では「一般消費者の可処分所得が伸びておらず、来店客数が伸び悩んでいる」との声がある。加えて、引き続き金利上昇への懸念もきかれ、当面は一進一退の景気動向が続くであろう。

・景気DI

「山口」の景気DIは、前月比1.2ポイント改善の42.0と3カ月連続で前月を上回った。都道府県順位は26位(前月25位)で、『全国』43.6との比較では1.6ポイント下回った。なお、前年同月(42.6)との比較では0.6ポイント下回り、5カ月連続で悪化となった。

・規模別DI

「大企業」は前月比4.0ポイント増の46.7と2カ月連続改善、「中小企業」は同0.8ポイント増の41.3と3カ月連続改善、「小規模企業」は同1.2ポイント増の37.3と前月より改善した。「大企業」と「中小企業」の差は5.4と大きく開き、2カ月連続で「大企業」が「中小企業」を上回った。

・業界別DI

『不動産』『運輸・倉庫』は前月から横ばいで、『不動産』は30台と低調な推移ながら、『運輸・倉庫』は50台を維持した。『卸売』は小幅ながらも3カ月連続で改善した。『小売』『サービス』も改善が続き、『製造』『農・林・水産』も大きく改善した。なお、『建設』だけが前月比で悪化した。

・先行き見通しDI

3カ月後43.2(前月42.8)、6カ月後45.6(同44.5)、1年後47.2(同46.5)と各期間で前月より改善し、先行きも改善の見通し。規模別も各規模で1年後に改善の見通し。業界別では、『農・林・水産』は1年後に悪化、その他は横ばいもしくは改善の見通しである。

「中国ブロック(2026年7月)」の詳細(中国ブロック:鳥取・島根・岡山・広島・山口)