レポート

TDB景気動向調査2026年6月(四国ブロック:徳島・香川・愛媛・高知)

■四国ブロック

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

39.4

1.6

4カ月ぶりに改善も、3カ月連続の40割れ

・概況

『四国』の景気DIは、4カ月ぶりに改善した。企業からは「米価高騰で農家の購買意欲が高い」(製造、高知県)、「LED照明の工事が多い」(建設、愛媛県)など好況な声がある一方で、「中東情勢の悪化による仕入価格の上昇や部品の入荷不足がある」(サービス、徳島県)、「消費が鈍化している。割引を待って購入する傾向が強まっているため利益が上がらない」(卸売、香川県)など、厳しい声もある。近年の人手不足や人件費の上昇に加え、資材不足で受注を見送るケースも聞かれ、当面の景気DIは一進一退での推移が続きそうだ。

・景気DI

『四国』の景気DIは前月比1.6ポイント増の39.4。4カ月ぶりに改善したものの、3カ月連続で40を下回り、前年同月も4カ月連続で下回った。県別では「徳島」「香川」「愛媛」「高知」の全てで改善。『全国』(42.6)を66カ月連続で下回り、全国10ブロック別の順位は9位(前月最下位)となった。

・規模別DI

「大企業」は前月比5.5ポイント増の45.9、「中小企業」は同0.8ポイント増の38.2となり、いずれも4カ月ぶりに改善したが、「中小企業」は4カ月連続で40を下回った。うち「小規模企業」は同0.1ポイント増の35.0となり、2カ月連続で改善した。「大企業」が「中小企業」を上回るのは36カ月連続。

・業界別DI

主要7業界では、『建設』『製造』『運輸・倉庫』『サービス』が改善、『不動産』『卸売』『小売』が悪化。『建設』が3カ月ぶり、『製造』が2カ月ぶりに40台に回復するなど4業界が40台となった一方で、『小売』は27カ月連続で40割れ、『不動産』は30台前半にとどまるなど、業界間の格差が見られる。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は40.7(前月38.2)、「6カ月後」は41.3(同39.1)、「1年後」は42.1(同40.7)となり、4カ月ぶりに3指標が揃って改善した。先へ行くほど改善しており、先行きへの期待感はあるものの、前年同月比では4カ月連続で3指標が揃って悪化しており、不透明感も拭えない。

■香川県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

42.6

3.1

4カ月ぶりに改善し、3カ月ぶりの40台に

・概況

「香川」の景気DIは、4カ月ぶりに改善し、3カ月ぶりに40台へ回復した。企業からは「警備料金の改定(値上げ)ができている」(サービス)などの声がある一方で、「消費が鈍化している。割引を待って購入する傾向が強まっているため利益が上がらない」(卸売)、「中東情勢の影響により、内装業などコスト上昇の傾向が続いている」(サービス)など、厳しい声もある。近年の人手不足や人件費の上昇に加え、資材不足で受注を見送るケースも聞かれ、当面の景気DIは一進一退での推移が続きそうだ。

・景気DI

「香川」の景気DIは前月比3.1ポイント増の42.6。4カ月ぶりに改善し、3カ月ぶりの40台となったほか、4カ月ぶりに前年同月を上回った。また、『全国』(42.6)との比較では同水準となり、全国都道府県別の順位は11位(前月27位)に上昇した。

・規模別DI

「大企業」は前月比1.1ポイント増の45.0で、5カ月ぶりの改善。「中小企業」は同3.3ポイント増の42.0、うち「小規模企業」は同2.4ポイント増の39.7で、それぞれ2カ月連続で改善した。11カ月連続で「大企業」が「中小企業」を上回ったものの、3カ月連続で格差は縮小した。

・業界別DI

主要7業界では、『建設』『不動産』『製造』『小売』『運輸・倉庫』『サービス』が改善、『卸売』のみ悪化。『運輸・倉庫』が60台、『不動産』が50台となるなど5業界が40以上となったものの、『卸売』『小売』はそれぞれ4カ月連続で40を下回り、業界間の格差が見られる。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は43.9(前月40.2)、「6カ月後」は44.2(同41.2)、「1年後」は44.5(同42.8)となり、前月比では2カ月連続で3指標が揃って改善した。先へ行くほど改善しており、先行きへの期待感はあるものの、前年同月比では「6カ月後」が4カ月連続で悪化しており、不透明感も拭えない。

■徳島県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

34.2

0.1

2カ月連続で改善

・概況

「徳島」の景気DIは34.2となり、2カ月連続で改善したものの、依然として低水準で推移している。先行き見通しDIは2指標が悪化したほか、いずれも40を下回る低水準となっており、先行きへの不安感は依然として根強い。企業からは、「資材高騰や金利上昇によって住宅市況の需要減が続いている」(不動産)、「中東情勢の影響による急激なコスト上昇や品不足などで不安定な受注状況となっている」(サービス)など、先行きを不安視する声が依然として多く聞かれる。徳島県の景況感は、依然として厳しい局面が続きそうだ。

・景気DI

「徳島」の景気DIは前月比0.1ポイント増の34.2となり、2カ月連続で改善した。一方で、前年同月との比較では1.7ポイント減となり、こちらは4カ月連続で悪化した。『全国』(42.6)との比較では8.4ポイント低く、全国を下回るのは54カ月連続となった。都道府県別の順位は47位(前月47位)だった。

・規模別DI

「大企業」(44.4)は前月比2.7ポイント増となり、2カ月ぶりの改善となった。ただし、2カ月連続で50を下回った。「中小企業」(33.0)は同0.6ポイント減で2カ月ぶりに悪化、うち「小規模企業」(29.0)は同1.5ポイント減で2カ月連続で悪化した。中小企業が40を下回るのは28カ月連続。

・業界別DI

主要7業界では、『建設』『製造』『卸売』が改善、『不動産』『小売』『サービス』が悪化、『運輸・倉庫』が横ばいとなった。『卸売』(38.5)は2カ月連続、『製造』(37.9)は2カ月ぶりに改善した。『不動産』(8.3)は3カ月ぶり、『小売』(28.6)は2カ月ぶり、『サービス』(31.3)は3カ月連続で悪化した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は34.7(前月比0.6ポイント増)、「6カ月後」は35.6(同0.8ポイント減)、「1年後」は38.3(同0.1ポイント減)となった。また、3指標が揃って40を下回るのは4カ月連続となり、先行きへの不安感は依然として根強い。

■愛媛県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

40.1

1.3

4カ月ぶりに改善

・概況

「愛媛」の景気DIは前月比1.3ポイント増の40.1で再び40を上回り、4カ月ぶりに改善した。造船関連の受注や設備投資が好調で全体をけん引したほか、インバウンド需要などで観光業界も堅調な推移となっている。また、ナフサ関連の物資不足も一時期の混乱がやや収まりつつあるように思われる。ただし、原材料価格や人件費など高騰にともなうコスト増が利益を圧迫している状態は変わっておらず、好調な造船関連も人手不足の状況が続いていることから、今後も一進一退の展開が続くとみられる。

・景気DI

「愛媛」の景気DIは前月比1.3ポイント増の40.1と4カ月ぶりに改善し、2カ月ぶりに40を上回った。『全国』も改善し、県別順位は30位と前月(34位)から上昇した。

・規模別DI

「大企業」が改善し、「中小企業」、うち「小規模企業」が悪化した。「大企業」は大幅減となった前月から一転し8.8ポイント増となったが、「中小企業」は3カ月連続で減少した。「小規模企業」も再び減少に転じ、依然として最も低い水準にとどまっている。

・業界別DI

回答数10社超の5業界中3業界が改善した。『製造』が前月比5.2ポイント増と大きく改善し、『建設』も同2.9ポイント増で3カ月ぶりに44を上回った。また、3カ月連続で悪化していた『卸売』は同横ばいとなった。一方で、『小売』が2カ月ぶりに悪化した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」が前月比2.3ポイント増、「6カ月後」が同3.1ポイント増、「1年後」が同1.5ポイント増と全ての期間で改善し、全てが悪化した前月とは対照的な結果となった。業界別では『製造』『サービス』が全ての期間で改善した。

■高知県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

37.4

1.2

5カ月ぶりに改善

・概況

「高知」の景気DIは、前月比1.2ポイント増の37.4となり、5カ月ぶりに改善した。「昨年の米価高騰で農家の購買意欲が引き続き良い」(製造)など、一部の業界の好況感が景気DIの上昇に繋がっているものとみられる。一方で、「資材高騰のコスト高」(卸売)、「イラン戦争の影響」(製造)、「ナフサショックによる建材関係の納入遅延、値上がり等」(建設)など、中東情勢の影響を懸念する声も多く、今後についても中東を中心とする地政学リスクの動向に影響される可能性が強いものとみられる。

・景気DI

「高知」の景気DIは、前月比1.2ポイント増の37.4となり、5カ月ぶりに改善したものの、4カ月連続で40を下回った。一方で、『全国』(42.6)を5.2ポイント下回ったほか、『四国』(39.4)も2.0ポイント下回った。全国順位は前月の46位から41位に上昇した。

・規模別DI

「大企業」は45.8と前月(33.3)から12.5ポイント上昇し、「中小企業」も36.7と前月(36.4)から0.3ポイント上昇、また「小規模企業」も34.1と前月(33.3)から0.8ポイント上昇した。「大企業」と「中小企業」の格差は9.1ポイントで、前月(▲3.1ポイント)から拡大に転じた。

・業界別DI

前月と比較可能な6業界中、「改善」が3業界であったのに対して、「悪化」は2業界となり、「横ばい」が1業界となった。業界別にみると、『建設』『小売』『サービス』が前月から改善した一方で、『卸売』『製造』が各々悪化し、『運輸・倉庫』が横ばいとなった。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は39.4(前月36.2)と前月を上回ったほか、「6カ月後」も38.8(同36.2)、「1年後」も39.9(同37.2)と、それぞれ前月を上回った。

「四国ブロック(2026年6月)」の詳細(四国ブロック:徳島・香川・愛媛・高知)