レポート

TDB景気動向調査2026年5月(四国ブロック:徳島・香川・愛媛・高知)

■四国ブロック

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

37.8

-1.0

3カ月連続で悪化

・概況

『四国』の景気DIは、3カ月連続で悪化した。企業からは「温州みかんの収穫が良く、農家の投資・消費意欲が旺盛」(不動産、愛媛県)など好況な声がある一方で、「石油関連製品の価格が2倍以上に高騰している」(建設、高知県)や「中東情勢の悪化で入荷困難や入荷不可となる商品がかなり出ている」(卸売、徳島県)など、中東情勢の悪化にともなう影響を懸念する声が増えている。近年の人手不足や人件費の上昇に加え、資材不足や不十分な価格転嫁が顕著になっており、当面は先行き見通しに対する厳しい見方が続きそうだ。

・景気DI

『四国』の景気DIは前月比1.0ポイント減の37.8。3カ月連続で悪化し、2カ月連続の40割れとともに3カ月連続で前年同月を下回った。県別では「徳島」のみ改善、「香川」「愛媛」「高知」が悪化。また、『全国』(41.6)を65カ月連続で下回り、全国10ブロック別の順位は32カ月ぶりに最下位となった。

・規模別DI

「大企業」は前月比4.6ポイント減の40.4、「中小企業」は同0.5ポイント減の37.4となり、いずれも3カ月連続で悪化した。また、「中小企業」は3カ月連続の40割れとなった。うち「小規模企業」は同0.3ポイント増の34.9で、4カ月ぶりに改善した。「大企業」が「中小企業」を上回るのは35カ月連続。

・業界別DI

主要7業界では、『不動産』『卸売』『小売』『運輸・倉庫』が改善、『建設』『製造』『サービス』が悪化。『運輸・倉庫』が5カ月ぶりに改善したほか、『サービス』は15カ月連続で40台を維持したものの、『建設』は4カ月連続の悪化とともに2カ月連続で40割れとなるなど、急な悪化が目立っている。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は38.2(前月38.8)、「6カ月後」は39.1(同39.5)、「1年後」は40.7(同41.4)となり、前月比・前年同月比ともに3カ月連続で3指標が揃って悪化した。先へ行くほど改善しているものの、「3カ月後」「6カ月後」の40割れが続くなど、先行きに対する不透明感がうかがえる。

■香川県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

39.5

-0.4

3カ月連続で悪化

・概況

「香川」の景気DIは、3カ月連続で悪化した。企業からは「GWはインバウンド等で市中が賑わい、景気の回復感が実感できた」(サービス)などの声がある一方で、「中東情勢の悪化で資材調達への影響が顕在化してきた」(製造)や「ナフサ不足により材料不足や価格高騰が起きている」(卸売)など、中東情勢の悪化にともなう影響を懸念する声が増えている。近年の人手不足や人件費の上昇に加え、資材不足や不十分な価格転嫁が顕著になっており、当面は先行き見通しに対する厳しい見方が続きそうだ。

・景気DI

「香川」の景気DIは前月比0.4ポイント減の39.5。3カ月連続で悪化し、2カ月連続の40割れとなったほか、3カ月連続で前年同月を下回った。また、『全国』(41.6)との比較では2.1ポイント下回った。『全国』を下回ったのは2カ月連続で、全国都道府県別の順位は27位(前月25位)に後退した。

・規模別DI

「大企業」は前月比2.8ポイント減の43.9で、4カ月連続の悪化。「中小企業」は同0.2ポイント増の38.7で、3カ月ぶりに改善。うち「小規模企業」は同1.7ポイント増の37.3で、2カ月ぶりに改善した。10カ月連続で「大企業」が「中小企業」を上回ったものの、2カ月連続で格差は縮小した。

・業界別DI

主要7業界では、『卸売』『小売』『運輸・倉庫』が改善、『建設』『製造』『サービス』が悪化、『不動産』は横ばい。『卸売』が4カ月ぶりに改善したものの、『サービス』は3カ月連続で悪化したほか、『建設』は2カ月連続の悪化とともに2カ月連続で40割れとなるなど、急な悪化が目立っている。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は40.2(前月39.5)、「6カ月後」は41.2(同40.5)、「1年後」は42.8(同42.0)となり、前月比では4カ月ぶりに改善したものの、前年同月比では3カ月連続で3指標が揃って悪化した。前月比での改善が見られるも期待値先行の面は否めず、先行きに対する不透明感が残っている。

■徳島県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

34.1

0.2

3カ月ぶりに改善

・概況

「徳島」の景気DIは34.1となり、3カ月ぶりに改善したものの、依然として低水準で推移している。先行き見通しDIは3指標すべてが悪化したほか、いずれも40を下回る低水準となっており、先行きへの不安感は依然として根強い。企業からは「資材高騰や人手不足で下請業者の動きが鈍い。仕事はあるが着工できない」(不動産)、「コスト上昇に合わせて運賃の値上げを行ったことにより、客足が落ちた」(運輸・倉庫)など、価格面を不安視する声が依然として多く聞かれる。徳島県の景況感は、当面厳しい局面が続きそうだ。

・景気DI

「徳島」の景気DIは前月比0.2ポイント増の34.1となり、3カ月ぶりに改善した。一方で、前年同月との比較では3.6ポイント減となり、こちらは3カ月連続で悪化した。『全国』(41.6)との比較では7.5ポイント低く、全国を下回るのは53カ月連続となった。都道府県別の順位は47位(前月46位)だった。

・規模別DI

「大企業」(41.7)は前月比8.3ポイント減となり、3カ月ぶりの悪化となった。また、2カ月ぶりに50を下回った。「中小企業」(33.6)は前月比0.3ポイント増で3カ月ぶりに改善、うち「小規模企業」(30.5)は同2.1ポイント減で2カ月ぶりに悪化した。中小企業が40を下回るのは27カ月連続。

・業界別DI

主要7業界では、『卸売』『小売』が改善、『建設』『製造』『サービス』が悪化、『不動産』『運輸・倉庫』が横ばいとなった。『卸売』(33.3)は2カ月ぶり、『小売』(36.1)は3カ月ぶりに改善した。『建設』(35.9)、『製造』(34.4)は2カ月ぶり、『サービス』(35.2)は2カ月連続で悪化した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は34.1(前月比1.2ポイント減)、「6カ月後」は36.4(同1.4ポイント減)、「1年後」は38.4(同0.2ポイント減)となった。3指標が揃って悪化するのは2カ月ぶりとなった。また、3指標が揃って40を下回るのは3カ月連続となり、先行きへの不安感は依然として根強い。

■愛媛県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

38.8

-1.3

3カ月連続で悪化

・概況

「愛媛」の景気DIは前月比1.3ポイント減の38.8で4カ月ぶりに40を下回り、3カ月連続で悪化した。インバウンド需要などで堅調な観光業界や節約志向に対応した分野での需要の高まりなどがみられる一方で、中東情勢による石油関連製品の値上げや供給不安は幅広い業界のマインド低下をもたらしている。物資不足については、実需と仮需が入り混じった状態で混乱が生じており、不安感が先行して先行き見通しも長期になるほど悪化傾向になっている。足元の倒産も増加傾向にあり、今後も一進一退の展開が続くとみられる。

・景気DI

「愛媛」の景気DIは前月比1.3ポイント減の38.8と3カ月連続で悪化し、4カ月ぶりに40を下回った。『全国』はほぼ横ばいであったため、県別順位は34位と前月(19位)から下落した。

・規模別DI

「大企業」「中小企業」が悪化した。特に、「大企業」は前月から4.5ポイント減となり、「中小企業」を下回った。一方で、「小規模企業」では改善したものの、依然として最も低い水準にとどまっている。

・業界別DI

回答数10社超の5業界中3業界が悪化した。『サービス』が4.4ポイント減と大きく減少し、『製造』が3.9ポイント減で再び40を下回った。また、『卸売』は3カ月連続の悪化となった。一方で、年度初めの公共事業発注などもあり『建設』が4カ月ぶりに改善した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」が前月比0.7ポイント減、「6カ月後」が同1.1ポイント減、「1年後」が同1.5ポイント減と全ての期間で悪化した。また、業界別では『製造』が全ての期間で悪化した一方で、『建設』が全ての期間で改善し、先月とは対照的な結果となった。

■高知県

今月の景気DI

前月比

今月の特徴

36.2

-2.7

4カ月連続で悪化

・概況

「高知」の景気DIは、前月比2.7ポイント減の36.2となり、4カ月連続で悪化した。「中東情勢による石油関連製品の急激な価格高騰」(建設)、「直近の中近東の問題でますます混沌としてきた感がある」(建設)、「ホルムズ海峡封鎖の影響で燃料の高騰、供給不安が起きている」(製造)など、中東情勢の影響が景況感の悪化に繋がっているほか、今後についても「イラン情勢の推移次第」(建設)、「中東情勢に左右される」など中東を中心とする地政学リスクの動向に影響される面が大きいものとみられる。

・景気DI

「高知」の景気DIは、前月比2.7ポイント減の36.2となり、4カ月連続で悪化したほか、3カ月連続で40を下回った。一方で、『全国』(41.6)を5.4ポイント下回ったほか、『四国』(37.8)を1.6ポイント下回り、全国順位は前月の32位から46位に低下した。

・規模別DI

「大企業」は33.3と前月(46.7)から13.4ポイント低下したほか、「中小企業」も36.4と前月(38.0)から1.6ポイント低下したが、「小規模企業」は33.3と前月(33.3)と横ばいとなった。「大企業」と「中小企業」の格差は▲3.1ポイントで、前月(8.7ポイント)から縮小し、「中小企業」と「大企業」の景況感は逆転した。

・業界別DI

前月と比較可能な6業界中、「改善」が3業界であったのに対して、「悪化」は3業界となった。業界別にみると、『卸売』『製造』『運輸・倉庫』が前月から改善した一方で、『建設』『小売』『サービス』が各々悪化した。

・先行き見通しDI

「3カ月後」は36.2(前月38.2)と前月を下回った。同様に、「1年後」についても37.2(前月39.5)と同じく前月を下回ることとなったが、「6カ月後」は36.2(前月35.9)と前月を上回ることとなった。

「四国ブロック(2026年5月)」の詳細(四国ブロック:徳島・香川・愛媛・高知)