レポートTDB景気動向調査2024年9月(九州ブロック・熊本県)

2024/10/03
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

46.8

▲ 2.0

2カ月ぶりに悪化

概況

「熊本」の景気DIは前月比2.0ポイント減の46.8と2カ月ぶりに悪化した。「コロナ禍が明けてインバウンドが回復基調にある」(サービス)と明るい話題が引き続きみられる一方で、「金利上昇により不動産売買が低迷し、価格の低下につながる可能性がある」(不動産)と先行きを不安視する声も依然として多い。県内では半導体関連企業の集積が進んでいるが、景気DIは景気判断の分かれ目となる50のラインを引き続き下回っている。資材高騰や人手不足による影響も懸念されるため、景気動向は当面一進一退の状態が続くであろう。

景気DI

「熊本」の景気DIは46.8で前月比2.0ポイント減と2カ月ぶりに悪化した。『九州』(46.9)も同0.4ポイント減となったが、「全国」(44.6)に関しては同0.3ポイント増となった。なお、「熊本」の都道府県別順位は第5位(前月第2位、前年同月第2位)と前月から3ランク下がった。

規模別DI

「大企業」の景気DIは53.7と前月比2.6ポイント減となり、「中小企業」も46.2と同2.0ポイント減となった。14カ月連続で「大企業」が「中小企業」の景気DIを上回ったが、規模間格差(大企業-中小企業)に関しては「大企業」の悪化幅が大きかったため、7.5ポイントに縮まった。

業界別DI

9業界中、『金融』『卸売』『サービス』の3業界が前月から改善した一方で、悪化した業界は『農・林・水産』『建設』『不動産』『製造』『小売』『運輸・倉庫』の6業界と多かった。熊本県内では半導体関連の工場建設が落ち着きを示すなど、TSMCの進出効果に一服感がみられ、悪化した業界が多かった。

先行き見通しDI

先行き見通しDIは「3カ月後」が49.7(前月49.9)、「6カ月後」は50.8(同51.4)、「1年後」は50.3(同49.9)となった。物価の上昇を背景に個人消費の落ち込みが懸念されるほか、不安定な国際情勢や金利上昇に対する懸念から、「3カ月後」と「6カ月後」が前月から悪化した。

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